競馬がないので急にヒマ。ヒマなんで、競馬予想にコメントをくれる、実は映画狂のレイモンさんがくれたDVDを観る。
『光の雨』高橋伴明監督作品だ。
で、カミサンに聞かれた。
高橋伴明って、名前は聞いたことあるけど、何を撮った監督?
伴明の代表作? 伴明はピンクもロマンポルノもたくさん撮ってるけど……うーむ、代表作ってなんなんだろう?
ゴジには『太陽を盗んだ男』っていう、面白い映画があったけど。
私がおぼえているのは、大学の同級生だった井上雅之くんが出た『歓びのあえぎ 処女を犯す』だが、この映画を語る人はネットでもほとんどいないんではないか。
で、『光の雨』。連合赤軍事件の映画だが、まず、ほめとこう。さすがに高橋監督、伊達に映画を量産していない。2時間を超える映画だが、私は退屈しないで観れた。映画版『大奥』とか『日本以外全部沈没』とは違うよね。
これを撮りたい、という熱い思いがある。
でもね。熱い思いは結局、『インターナショナル』を今の若いボンクラに歌わせたいだけなんだよ。
全共闘世代の監督は、「消えます。映画のために」って行って逃げちゃうんだが、理由はセクトの内ゲバでしょ。
私は高橋監督より若いけど、この時代感覚にはついていけない。
連合赤軍のリンチ殺人と内ゲバ事件は関係ないでしょ。
関係あるとしたら、次の一点。
私は内ゲバ全盛期のセクトからオルグを受けてたけど、私がいつも言っていたのは、「だったら、一回ぐらい、市街戦をよれよ」ってことだった。赤軍派は集会で目撃した程度だが、かっこいいことを言っていた彼らも一度も東京で銃を撃っていないでしょ。
もちろん、私は銃を撃たない。撃ったら、ものすごくいやな思いをして、ものすごく後悔するだろうから。
全共闘世代は人口的に多数派だが、東京で銃を撃ったことがない。多数派が「革命をやる」って大見得切って、権力に対して暴力をふるわない。なぜなら、彼らにはまだ、希望があったから。暴力をふるったら、損だとわかっていたから。
9・11以降に撮られた映画なんだから、「テロ」と「希望」のことを描くべきでしょ。
連合赤軍事件を現代の「いじめ」問題とリンクさせるのは、むずかしい、というより、ハナッから無理だ。
日本人の民族性?
そういう論点になったら、さらにややこしい。
パレスチナ問題は、連合赤軍事件のまさに同時代の事例だった。
テロリストには「希望」がない。希望がないから、テロに走り死ぬのである。未来も革命後の理想社会も歴史も歴史的必然も科学的帰結もないから、テロリストはテロリストになるのである。
だから、赤軍派の数人は中東に行って「お前ら、戦う気、あんの?」とイスラム戦士から一喝された。
戦う気なんかねえんです。なぜなら、日本人にはまだ「希望」があったから。
でもね、それは大学に行けたエリートだけだったのかも。それを描いたのが笠松和男ら70年代の東映の映画人だった。
広島極道はイモかもしれんが、旅の風下ににゃあいっぺんだって立ったこたあないんじゃけん。
違うか。違うような気もするが。
これが民の声だというのか。そうであるなら1億人が間違っている。
これも違うな。
やめえ、朝鮮人の血だけはいやじゃ!
ようわからんけえ、歌を歌おう。
極道にゃ、極道にゃ、明日がないよぉー。仁義も筋目もあるもんか。命仕掛けのぉー、一発花火だよう。
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