<ツイッターでは、2015年末、西側の諜報機関から「同社の従業員のアリ・アルザバラ氏が、サウジアラビア政府の意向を受けて反体制派のアカウントをスパイしている」との情報がもたらされたことを受けて、社内調査を実施した。>
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/10/post-11181.php
ソフトバンクの孫正義はこう語っていた。
「従来の事業に加えまして、(ソフトバンク)ビジョン・ファンドが加わりました。その結果として(ソフトバンクグループの)営業利益62%増。純利益は700%増ということが達成できたわけであります」(決算説明会 2018年11月5日)
「10兆円規模」を誇るソフトバンク・ビジョン・ファンドに孫正義が出した金は2兆7833億円に過ぎない。半分の5兆円を出したのは、サウジアラビアの「ジャーナリスト虐殺犯」ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子だ。
<2013年にエンジニアとしてツイッターに入社したアルザバラ氏は、電話番号やIPアドレス、インターネットと接続しているデバイスのUUID(一意の識別子)などを含め、ユーザーの個人情報やアカウント履歴にアクセスできる権限を与えられており、サウジアラビア政府の意向のもと、複数のユーザーアカウントを覗き見していたとされている。>
「私たちは情報革命によって人々の幸せに貢献したい。単なる投資事業ではなく、我々は新しい時代を作りたい」(孫正義)
孫とムハンマドが作る「新しい時代」とは何か?
<ツイッターは、2015年12月11日、アルザバラ氏が不正にアクセスした形跡のある数十件のアカウントの所有者に通知を出し、「あなたのツイッターアカウントは、政府が後押しする者から標的にされているおそれがあります」と警告した。>
「アラブの春」をきっかけに始まったサウジアラビアの「ネット統制社会」。強力に推し進めた男の名は、サウド・カタハニ。王室上級顧問だったカタハニは、ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏が謎の死を遂げた直後、解任された。
<この通知の対象者には、プライバシーやセキュリティなどを専門とする研究者や政策学者、ジャーナリストなどがいたというが、カショギ氏がこれに含まれていたかどうかは明らかになっていない。>
決算説明会の冒頭、孫正義はこう切り出した。
「決算説明のプレゼンに入る前に、ひとこと、私の方からお伝えしたいことがございます。それは、私どもソフトバンクグループとサウジ投資部門でありますPIFとの関係に今回のカショギ氏の事件がどのような影響を与えたのか、というようなことであります」
「今回のこの事件は決してあってはならない、大変に悲惨な事件であったと、このように認識しております。これはカショギ氏、いち個人の大切な人生ということに加えまして、ジャーナリズム、言論の自由というものに対する大変な問題を提起するものでありました」
ジャーナリストを惨殺し、ネットを監視し、月平均16人もの国民を斬首するサウジの独裁者が作る「新しい社会」とはなんなのか!?
<サウジとムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、反体制派記者ジャマル・カショギ氏殺害事件やイエメン内戦への関与を巡り、国際社会から大きな批判を浴びている。>
<数人のベンチャー投資家やシリコンバレー選出のロー・カンナ下院議員(民主党)は、ビジョンファンドからの出資を拒否するよう、企業に呼びかけている。>(ウォールストリート・ジャーナル 2018年12月21日)
https://diamond.jp/articles/-/189238?page=3
ところが、孫正義は国際社会からの批判など意に介しない。
「一方、私どもはすでにサウジの国民の皆様から投資にかかわる資金をお預かりしております。この資金はサウジの国民の皆様にとって、大切な今後の経済の多様化とオイルにのみ頼ることのない経済の多様化と、そういう責務を負った資金であります。このような悲惨な事件があったということは事実ではありますが、一方、私どもはその責務をですね、サウジの国民の皆様の将来に対する責務を、国民の皆様に背を向けることなく、果たすべきであると思っております」
「ジャーナリスト虐殺犯」とともに作る「バラ色の未来」を孫正義は笑いながら語り続けた。
「これまで10年後、20年後のことを口にして、そのたんびにですね、“ペテン・ハゲ”とか(笑)、いろんな、大風呂敷とか、言われてきたわけですが、大体、5年後、10年後のことを数字で言ってですね、実は一度も外したことがない。下回ったことがない、というのが、私の内に秘めた……内に秘めた、と言いながら口に出してる(笑)。そういう自信であり、自分に対するプライドであります」
孫正義がジョークを連発した途端、スマホ「5G」事業のパートナーである中国「ファーウェー」の副社長がカナダで逮捕された。ファーウェー創業者の令嬢逮捕が報道された日、ソフトバンクは史上最悪の通信障害を起こした。
孟晩舟「ファーウェイ」副社長 保釈時
海の向こうの何者かが、お父さん「白い犬」に照準を合わせていたのだ。
「おそらく、今までソフトバンクが体験したことのない規模の利益を出すことができる、と思っております。来年にはですね。今年の規模を、これまた、はるかに超えて、もしかしたら、日本経済が体験したことのないレベルの営業利益を出せるのではないか」
人類史上最大の営業利益!?
じゃあ、孫正義自身がしでかした「人類史上最大のギャンブルでの負け」をどう説明するのか!?
ソフトバンクグループは、21兆7000億円(保有株式時価)という想像を絶する大金を出して株を買いまくっていた。
いったい、いくら損をしたのか?
日米で上場している代表的な銘柄を見ていこう。
今年12月19日に上場したソフトバンク株。
2018年12月19日。¥1463。
2018年12月25日。¥1271。
13・12%下落!
ヤフージャパン株。
2018年8月7日。¥436。
2018年12月25日。¥259。
40・6%下落!!
米通信「スプリント」株。
2018年9月27日。$6・54。
2018年12月24日。$5・61。
14・22%下落!
中国「アリババ・グループ」株。
2018年7月17日。$197・98。
2018年12月24日。$131・89。
33・38%下落!!
中国版FB「Renren」株。
2018年7月17日。$2・45。
2018年12月21日。$1・27。
48・16%下落!!
米半導体メーカー「エヌビディア」株
2018年10月1日。$289・36。
2018年12月24日。$127・08。
56・08%下落!!
孫正義は、真っ青になった。2018年12月11日、ソフトバンクのエヌビディア株売却計画が報道された。
なんと、6社平均で34・26%も暴落していた!!
もちろん、これは単純計算ではあるが……。
¥21兆7000億×0・3426=¥7兆4344億!!
これは、国民から大批判を浴びている日本の防衛費4兆9388億円をはるかに超える額だ!!
お父さん学習帳
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