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2018年8月12日 (日)

大拡散希望!!麻生太郎と「ブラッド(虐殺)ダイヤモンド」の深い闇 終戦間際、麻生吉隈鉱山でオーストラリア人捕虜2名が亡くなっていた!!

「私たちは麻生鉱山で殴られながら重労働に苦しんだ」

「腰布一枚だけを身につけ1日12時間勤務を強いられた」

 2009年4月。第2次大戦中のオーストラリア人捕虜3名が、麻生太郎首相に共同書簡を出した。

<当時の虐待行為とその事実を認めなかったことについて、個人的な謝罪を求めます。><過去の不法行為に対する救済についての国際的な基準に沿った金銭的補償を求めます。>

<こうした手続きを取ることは、あなた自身やあなたの親族企業、そして日本にとって正しい道です。>

 2006年1月。外務大臣となった麻生太郎は、日本記者クラブで次のような演説を行っている。

「実は私、西アフリカのそのまた西の端にあるシエラレオネという国で、昭和45年から2年生活したことがあります」

「私の実家というのは元は石炭の山を掘っておりました。シエラレオネでは、ダイヤモンドを掘れという命令です」

「ダイヤモンドを掘る現場ですから、マシンガンで襲われたりする事件に、いちいち驚いてはいられない。けれども我々のところは、全く襲撃されませんでした。部族の長老にきちんと挨拶をしてあるし、電気を起こしてあげたり薬を譲ったり。指導者たちの信頼を勝ち得ていたから、命を狙われるというような心配は何もなかったわけです」

「この時期以来、私はいつしか、『日本の常識は世界の非常識などと言うが、日本人がアフリカでもっと働くようになると、日本の常識は素晴らしいと言われるようになるのじゃないか』と思い、口にもするようになったのです」

「というのは2年というもの、我々日本から行った者と同じようにして、現地の人たちと一緒に汗を流しているヨーロッパ人や、アメリカ人の姿というものに、あまりお目にかかることがなかったからです。一般化しすぎるのは慎まないといけないが、少なくとも我々日本人だけでした、現地の人々とまったく同じ目線で、共同して働くという姿勢を持ち合わせていたのは」

 外国人とまったく同じ目線?

「日本人のこういう働きぶりこそ、我々の誇るべきソフトパワーではありませんか。現場で現地の人たちと一緒に汗を流し、労働の喜びそれ自体を伝道するということ」

 麻生太郎はシエラレオネの人々と一緒に汗を流した?

「旧約聖書によれば、労働とは、アダムとイブが神との約束を破った罰として与えられたものといいます。ところが古事記には、天照大神が機織小屋から出てみれば、神々は高天原で働いていたと書いてある。神々が働くくらいですから、日本の神話によれば労働とは当然のこととして、善をなす行いであるわけです」

 麻生太郎は、キリスト教徒の労働観をも否定したのだ。

 その年の11月、ニューヨーク・タイムズなど米国メディアが「麻生はウソつきだ」と一斉に報じた。

<麻生太郎一族が経営する石炭鉱山で第2次大戦の捕虜300人が強制的に働かされていた。>

 怒った麻生は外務省に怒鳴り込み、在米総領事館HPに否定のコメントを掲載させた。

<日本政府は当時の一私企業である麻生鉱業の雇用形態や労働条件などをコメントする立場にはない。しかしながら、日本政府は、これまでに麻生鉱業が強制労働に関与したというどんな情報も得たことがない。ニューヨーク・タイムズ紙が何の証拠もなしにこのような偏向した報道を行うとは、はなはだ遺憾である。>

 麻生太郎が総理大臣の椅子に座り、わずか3ヵ月後の2009年1月。在米総領事館はこのコメントを削除した。

 民主党議員の情報公開請求により、終戦間際の麻生鉱業の資料4つが、外務省の倉庫から発見されたからだ。

 1945年2月22日。麻生鉱業は、杉山元・陸軍大臣に対し「捕虜300名を1年間使用したい」という許可願を出していた。

 これがその許可願だ↓

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 内訳は、オーストラリア人197名、英国人101名、オランダ人2名。

 その後の報告書には、オーストラリア人2名が麻生吉隈鉱山で死亡したことが記されていた。

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麻生鉱業所吉隈鉱山

 わずか半年足らずで麻生鉱業はオーストラリア人ふたりを殺したのだ!

 終戦の年。麻生太郎一族の石炭鉱山はどうなっていたのか?

<一九三九年になると朝鮮から(労働者を)強制的に連れてくるようになった。毎月五十人づつ寮には千三百人も収容しとった。>

<坑口のすぐ側の第二鮮直(朝鮮人直轄寮)は、一つの棟を二階建ての総ガラス張りの監視所を作って番兵を置いた。

 赤坂炭鉱の寮は全部立ち入り禁止で、刑務所よりも悪かった。刑務所は申し込めば面会も出来たが、ここだけは絶対に許されんやった。

 寮の周囲には板塀があって、刑務所みたいに針金が出とって飛び越えるのは無理でね。石の門があって、そこしか出入りが出来んが、労務の詰め所があって犬一匹も通さんやった。>

<ある日、一人の朝鮮人坑夫の首筋の傷を見たので、

「お前、首の傷はどうしたとか?」とたずねた。

「労務からやられました」

 首筋には蛇のような跡形がついて、皮膚がめくれて逆立ちしとった。そこが化膿して血膿が出て、悪臭が漂っとったですばい。>

<見ただけで吐き気がきそうな体をしとった。それを側で聞いとった労務が、「何だと? 労務からやられたんだと? 嘘をつきやがって、誰が何時叩いたか!」といってまた叩き始めた。一人が仲に入って止めた。シャツを脱がせるとすごい傷跡でね。>

<炭鉱は、はっきりいって朝鮮人地獄ですよ。命令通り石炭を掘らんと、坑内でくらす(叩く)ですよ。馬でも牛でも朝鮮人ほどはくらさんですよ。>(黄学成・元麻生鉱業所赤坂炭鉱朝鮮人隊長の証言『消された朝鮮人強制連行の記録(林えいだい)』明石書店)

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2018年8月11日 (土)

麻生太郎と「ブラッド(虐殺)ダイヤモンド」の深い闇 「労働者万歳! 麻生炭鉱ストライキだ!」 筑豊遠賀川の土手に数十本のムシロ旗が翻った!!

<1999年 シエラレオネ

 ダイヤモンド採掘権をめぐり内戦は激化

 数千の命が消え 何百万もの難民が生まれた

 ダイヤには無縁の人々だった>

(映画「ブラッド・ダイヤモンド」冒頭の字幕)

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「実は私、西アフリカのそのまた西の端にあるシエラレオネという国で、昭和45年から2年生活したことがあります。年齢で言うと、30歳になった年に行き、32歳までおりました。

 実家の会社からの派遣でした。ご存知なくても一向構いませんが、私の実家というのは元は石炭の山を掘っておりました。シエラレオネでは、ダイヤモンドを掘れという命令です」

(麻生太郎・外務大臣の演説 日本記者クラブ 2006年1月)

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麻生太郎

 シエラレオネのダイヤモンド採掘権を握っていたのが、麻生太郎の「実家の会社」麻生産業だった。

 世界のダイヤ消費量の3分の2は、アメリカと日本が占めていた。

 映画のファーストシーンで漁師のソロモン・バンディー(ジェイモン・フンスー)は反政府軍に捕らえられる。

「お前ら、わかるな? 政府は投票させたい。“国の未来は国民の手にある”ってさ。違う! 俺たちの未来だ。だから手を切る。投票させない。切れ!」

 少年の手が斧で切断される。

「広めろ! “革命統一戦線(RUF)”が来たと」

 次はソロモンの番だったが、

「いや待て。切るな。こいつは使える。トラックへ。採掘場行きだ。こいつは働ける。乗せろ」

 ダイヤモンド採掘場でRUFのポイズン大尉(デヴィッド・ヘアウッド)が叫ぶ。

「この国の政府は白人の言いなりで、ダイヤの利益を独占してきた。RUFは人民を解放した。奴隷も主人もいない」

 麻生太郎はなぜ、シエラレオネの地に降り立ったのか?

<みなさんは、西アフリカにある「シエラレオネ共和国」をご存じだろうか?>

<この国の人々の健康状態は、世界一悪いことで知られている。

 例えば、平均寿命は三十四歳(二〇〇二年、ユニセフの統計)と世界最短であり、日本人の平均寿命が八十歳ぐらいであることと比較すると、半分以下である。>(山本敏治『世界で一番いのちの短い国 シエラレオネの国境なき医師団』小学館文庫)

 麻生太郎一族の奴隷労働の記録は百年前に始まる。

<筑豊で大正時代から朝鮮人坑夫を大量に雇用したのは、一九一六年貝島炭鉱が最初であった。次に三菱鉱業所、麻生商店(後の麻生鉱業所)、古川鉱業所へと続いた。>(林えいだい『消された朝鮮人強制連行の記録』明石書店 以下「」内は同書からの引用)

 戦前、麻生炭鉱で一番タフだった男、黄学成はこう語っている。

<一九二八年の八月十七日、麻生赤坂炭鉱に志願できた。><八十人の坑夫を抱えて、朝鮮人納屋では大きいほうでね。納屋の部屋をぶっ放して広いところに坑夫はごろごろ、まるで豚小屋のような感じやった。>

<赤坂炭鉱の坑内はガスが多くて、息苦しくて採炭するとふらふらしてね。安全灯を持って下がるが、ガスが多いとぽっぽっと燃えるが、ガスのないところじゃ青い火が燃えた。>

<二交代制の場合は十二時間だが、それで上がれることはない。石炭を掘っても函がないと上まで出せないから、函待ちで上の連中と揉めるよ。本線のレールが一本しかないから下の者は文句をいうが、箱がないのでやっぱり十五時間くらい坑内におるわけだね。

 朝五時に入坑して、昇抗するのが十時になるのはそう珍しいことではないので、眠る時間が少ないからぐいぐい酒を呑んで疲れを取るしかない。

 納屋は広い割に天井板がないので、冬になると外の風が吹きまくって、センベイ布団の中で震え上がった。畳は取り替えないので、炭塵に汚れてぼろぼろでね。万年床の布団も真っ黒で、日に干したことがないからべとべとしとる。二交代制で半分は入坑しとるから、開いた布団に誰から潜り込んで寝た。>

 安いことで有名だった賃金は、なんと、現金で支払われなかった。

<不況になっても困らないように何処の炭鉱も金券という、炭鉱発行の紙幣を出して、これは炭鉱切符ともいわれとった。麻生の鉱主の紋入りで、五十斤とか百斤とか小刻みにあって、これは炭鉱とか納屋の売勘場(売店とも配給所ともいう)しか通用せんので、飯塚の街では買い物ができないのよ。売勘場の価格は、普通の店より二、三割は高いから、働いた賃金は全部炭鉱から吸い取られてしまう仕組みになっとる。>

 日給は80銭。現在価格で1900円ほどだ。

 麻生太郎は、シエラレオネのダイヤモンド坑夫にいくらの賃金を支払っていたのか?

 2012年発行の本にはこう書かれている。

<農村部では、平均賃金が一日に一ドル(約八十円)以下>(マリアトゥ・カマラ スーザン・マクリーランド『両手を奪われても シエラレオネの少女マリアトゥ』汐文社)

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2018年8月 4日 (土)

「裏口入学」佐野太「レイプ犯」山口敬之「ナチに学べ」麻生太郎「スパコン詐欺師」齊藤元章が仕組んだ血税52億円強奪事件の全貌

 2006年。「裏口入学」で逮捕された佐野太は、文科省研究振興局研究環境「産業連携」課長に就任した。

 2017年1月。伊藤詩織をレイプした山口敬之・元TBSワシントン支局長が、文科省予算「産学共同実用化開発事業」費52億円をだまし取った。

 詐欺は佐野太が文科省科学技術担当トップの審議官に就任した2014年に開始される。

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佐野太「裏口入学」逮捕の「物証」(?)音声記録を報じるニュース

 2014年11月1日。齊藤元章(2017年12月に詐欺罪で逮捕)のスーパーコンピュータ「睡蓮」が、文科省管轄「大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK)」計算科学センターで稼働を開始。いきなり、スパコンの省エネ性能ランキング「Green500」で2位となった。

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齊藤元章

 一躍「時の人」となった齊藤元章は自画自賛する。

<昨年末に「自分達で独自のスーパーコンピュータを開発する」という構想を打ち上げた時には、PEZY 社内でも誰も真剣に受け止める社員がいない状態から出発しました。ExaScaler に至っては、今年3月末にはまだ存在していない状態でした。最終的にPEZYでプロッセサ開発を完了してから7か月、実際のサンプルチップを入手してから3か月で、独自開発したスーパーコンピュータを稼働させた例は、世界中を見渡しても前例が全く見当たりません。また同時並行で、高効率で保守性にも優れた独自冷却システムを僅か6ヶ月の期間で開発出来ましたことは、2つの会社を併せても20名強の社員数でしかないことを考えますと、異例尽くしの開発であったと言えます。>(ペジー社プレスリリース 2014年11月6日)

 これを読むと「齊藤元章は不眠不休で働いてきた」と思えるが、これが大ウソ。

 2015年1月8日。齊藤元章は587ページの大著『エクサスケールの衝撃』(PHP)を上梓。

 本を書く時間がどこにあったのか?

 2017年6月。齊藤元章が米国ランキング製作機関「TOP500」に送ったデータには消費電力が記載されていなかった。スパコン「暁光」は、消費電力が空欄のまま「Green500」7位を獲得している。

 消費電力の数値がないのに、どうやって「省エネ性能」を計ったの?

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 すべては巧妙に仕組まれた詐欺だったのだ。

「大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK)」の生みの親が、「産学官共同」を唱え続け、「裏口入学」で逮捕された佐野太だった。

 その頃、山口敬之・TBSワシントン支局長は、米国立公文書記録管理局(NARA)でベトナム戦争時の韓国軍慰安所に関する公文書を発見した。山口はTBSでの報道を画策したが願いはかなわず、上層部に無断で『週刊文春』に寄稿した。

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<歴史的スクープ

韓国軍にベトナム人慰安婦がいた!

ベトナム現地取材「女に飢えた韓国兵がトラックでやってきた」>

(『週刊文春』2015年4月2日)

 この記事が出た直後の4月3日。山口敬之は伊藤詩織をレイプした。

 事件の直前、山口敬之は伊藤詩織にこんなメールを送っている。

<ヤボ用で一時帰国する事になった。空いてる夜ある? なんか奢ります>

<あと、今売ってる週刊文春に僕の寄稿が掲載されるから読んでおいてね>

 約1ヵ月後、山口敬之はワシントン支局長を解任され、営業局に左遷された。

 同年2015年6月8日。高輪署の捜査員は、山口敬之を逮捕するため成田空港で待ち受けていた。しかし、中村格・警視庁刑事部長からの電話で逮捕はドタキャンとなった。

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ジャーナリスト・伊藤詩織の取材から全力疾走で逃げる中村格・警視庁刑事部長

 同じ頃、飛ぶ鳥も落とす勢いだった齊藤元章は、文科省が管轄する日本最大の研究機関「理化学研究所(理研)」にスパコン「菖蒲」を設置し、ついに「Green500」で1位を獲得した。

「スパコンの革命児」斎藤元章と「安倍晋三と最も親しいジャーナリスト」山口敬之が結託したのは翌2016年1月。

 山口敬之が自宅に政治団体「日本シンギュラリティー党」を設立。自ら党首となった。

 齊藤元章が「布教」する「シンギュラリティー」とは「技術的特異点」のこと(らしい)。

「今から30年後、テクノロジーと人間の脳が融合し、人間を超越した非生物的な知性体が出現する」

 書いていて空しくなるのは、この手のウルトラモダンな未来予想が当たったためしがないからだ。

 もうひとつ、齊藤元章の本を読んで気分が暗くなるのは「この手の未来予想に最初に飛びつき群がるのは政治家である」という歴史ゆえだ。結果、「地球温暖化」詐欺のように、私たちが額に汗して稼いだ金が政府によって強奪される。

 齊藤元章は吹きまくる。

「スパコンの性能が劇的に向上したとき、電気代がタダになる。食べ物がタダになる。服がタダになる。家がタダになる。すべてがフリーの世界になるのだから、人間は働かなくていい」

 齊藤元章『エクサスケールの衝撃』(PHP)を要約すると、

「明日、仕事に行かなくてもよくしてあげますから、私に国民の血税1000億円をください」

「くれない? くれないと大変なことになってしまいますよ。中国が日本より先に劇的に高性能なスパコンを開発してしまったら、逆転は不可能なんですよ。スパコンの性能=国力ですから、お金をくれないと、日本人は中国人に隷従するしかなくなってしまいますよ」

 このとんでもない詐欺師、齊藤元章と安倍晋三べったりのジャーナリストでレイプ魔、山口敬之が結託したらどうなる?

 2016年3月4日。一般財団法人「日本シンギュラリティー財団」設立。代表理事・山口敬之。共同代表・齊藤元章。

「シンギュラリティーというものが日本にも出てくると思います」(麻生太郎 2016年3月22日 財政金融委員会)

「日本の財政赤字をどうするか?」という質疑の中で、麻生太郎は唐突に「シンギュラリティー」という言葉を口にした。

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麻生太郎

 山口敬之が安倍晋三よりも懇意にしているのが麻生太郎だ。著書の中で、麻生太郎と「ホテルの部屋飲み」を繰り返していることを山口は恥も外聞もなく書いている。麻生が書いた改造内閣名簿を安倍晋三に届けたのは山口だった。

 同じ頃、佐野太は政治家と直接交渉をする官房長の椅子に座った。

 2016年5月30日。山口敬之はTBSを退社し、齊藤元章の会社「ペジー・コンピューティング」顧問となった。

 齊藤元章からスパコンの売り込みを受けた人物(文中「Y氏」)はこう語っている。

<Y氏は斉藤容疑者とこれまで3回ほど会ったことがある。斉藤容疑者は山口氏を紹介したあと、「弊社はベンチャーですが、官邸との関係もあるので、信頼していただいて大丈夫です」と言い、隣りにいた山口氏は自著の『総理』をY氏に手渡したという。

Y氏は山口氏のことを知らなかったが、自宅に戻って渡された本を読み、P社を信頼したという。>(『現代ビジネス』2017年12月8日)

 2016年7月13日。麻生太郎は、文科省管轄「理化学研究所」のスパコン「菖蒲」を視察した。説明をする齊藤元章と麻生太郎のツーショット写真は、今も理研HPに掲載されている。

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 9日後の2016年7月22日。検察は山口敬之を不起訴処分とした。

 2016年8月24日。安倍晋三政権は、2016年度第二次補正予算「21世紀型のインフラ整備」1兆4056億円を閣議決定した。そのうち120億円が文科省管轄「科学技術振興機構(JST)」に割り振られた。

 2016年10月11日。予算を与えられたJSTは、「産学共同実用化開発事業ベンチャータイプ」を緊急募集した。

産学共同実用化開発事業ベンチャータイプとは何か?

<企業ニーズ(解決すべき技術課題)を踏まえた、企業による大学等の研究成果に基づく研究シーズの実用化開発を支援します。

開発リスクを国(JST)が負担し、企業単独では困難な開発を後押しします。>(JSTのHPより)

 この「国が企業のリスクを負担」の内容がとんでもない。

<開発期間 原則10年以下

開発費 原則、総額1億円以上、50億円未満>

<終了・中止時の開発費の扱い>

<開発成功の場合 開発費支出額を返済>

<開発失敗の場合 開発費支出額の10%を返済>

 50億円借りて、遊んで暮らし、10年後に「開発に失敗しました」と言えば、5億円返しておしまい。完全な詐欺だ!!

 この詐欺システムを作ったのが文科省「産学官連携」のボス、佐野太だったのだ。

 2012年12月16日。首相の椅子に返り咲いた安倍晋三がやった最初の仕事は、民主党政権の予算をぶっ壊すことだった。

 2013年1月11日。「日本経済再生に向けた緊急経済対策」が閣議決定され、2012年度補正予算第1号が動き出した。文科省に割り振られた新たな札束の山が生み出したのが「産学共同実用化開発事業ベンチャータイプ」だ。

 2016年10月12日に公表されたJSTの緊急募集、その締め切りは同年10月25日。

 公募から締め切りまでわずか13日!!

 募集要項は152ページにも及ぶ!!

 それだけではない。説明会が行われたのは、10月21日。締め切りの4日前だった!!

 つまり、緊急募集を前もって知る人間しか応募できなかった!!

 実際、応募したのは2社のみで両社とも採用された。

 もう一社への支援金は2億円。

 2017年1月。文科省予算、私たちの血税52億円が齊藤元章に送金された。

 2017年12月5日。齊藤元章が詐欺容疑で逮捕された。

容疑は経産省が管轄する「新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)」から4億3100万円の不正受給を受けた、というもので、なぜか、さらに巨額の「文科省ルート」の金の流れは不問にされた。

直後の林芳正・文科大臣の説明は支離滅裂だった。

<科学技術振興機構(JST)の産学共同実用化開発事業(Nex TEP)によるPEZY社の関連企業のExaScaler社への支援はスーパーコンピュータ「暁光(ぎょうこう)」の開発に対して、開発委託という形で総額60億円を限度として融資を行うものであります。>(記者会見 2017年12月12日)

 スパコン「暁光」のデータは、消費電力が空欄のまま米ランキング選定機関に送られた。この「暁光」こそが「疑惑の中心」なのだ。

<これは、全額担保がついているということでございます。これまでJSTからExaScaler社へは、その内訳約52億円が支出されておりまして、開発は着実に進展していると評価されておりまして、先月公表されたスパコンの国際ランキングTOP500で、国内1位を達成するという成果を上げているというふうに聞いております。>

 開発は着実に進展している?

 とんでもない大ウソだ。

<産学共同実用化開発事業(NexTEP)で採択した株式会社ExaScalerの課題の開発中止について

平成30年3月30日 科学技術振興機構(JST)

 JST(理事長 濵口道成)は、産学共同実用化開発事業(NexTEP)で平成29年1月に採択した株式会社ExaScaler(以下、「Exa社」)の課題「磁界結合DRAM・インタフェースを用いた大規模省電力スーパーコンピュータ」について、平成30年3月29日付けで開発の中止を決定し、その旨Exa社に通知しましたので、お知らせいたします。

 JSTでは、Exa社との間で採択課題の開発(以下、「本開発」)を委託しておりましたところ、その状況等につき、Exa社に対してヒアリングを含め調査を行ってまいりました。

 JSTは、その調査の過程において提出された書類等を検討した結果、採択時のものから大幅な計画変更となっており、本課題を採択した前提を欠くに至ったものと判断せざるを得ないことなどから、第三者による評価をも踏まえ、本開発を中止すべき相当の理由があり、本開発の継続が適切でないと判断するに至りました。そのため、JSTは、本開発の中止を決定し、その旨Exa社に通知しました。

 JSTは、Exa社に対し、本開発中止の通知の中で、これまでにExa社に概算で支払った開発費(約52億円)の全額返還を求めています。>

 やはり、詐欺だった!!

 齊藤元章の最大の犯罪は「文科省ルート」52億円の詐取だったのだ。

 この詐欺システムを作り、動かしてきたのは文科省官僚、佐野太だ!!

 齊藤元章は、佐野太が推進した「産学官共同」事業の支援金をターゲットにし、齊藤元章と麻生太郎をつないだのが山口敬之だ。

 山口敬之は、齊藤元章から顧問料を受け取り、住居兼事務所「ザ・キャピトル東急レジデンス」を提供されていた。

 2018年5月24日。齊藤元章は保釈金8000万円を支払い保釈された。

 2018年7月4日。佐野太は、事前の事情聴取も何もなく、「金銭の授受なし」「物証ゼロ」の「裏口入学」で緊急逮捕された。

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