安倍晋三一族の始祖、井上馨は英国に現在価格260億円を送金した 幕府軍15万vs長州軍3500 明治維新で大儲けをしたのは誰だ!?
1865年8月。第二次長州征討。通説での軍勢は、
幕府軍150000 長州軍3500
360度、どこからどう見ても長州軍に勝ち目はない。
なぜ、長州軍は勝利したのか?
明治維新が「日本の夜明け」として語られるのはなぜ?
「坂本龍馬が桂小五郎と西郷隆盛を一喝し、薩長連合が成立したからだ。もし、幕府軍が勝ち、あのまま徳川家の独裁が続いていたら、日本は欧米の植民地となっていた。日本の独立を守り、日本人の命を救った竜馬は英雄だ」
私もまた、50年近くそのような回答をしてきた。プロパガンダに踊らされ続けた。
明治維新の最大のウソが、司馬遼太郎の大ベストセラー『竜馬がゆく』のクライマックスシーンである。
1866年1月。京都で薩摩藩・西郷隆盛と長州藩・桂小五郎が相対していた。
絶体絶命だったのは、京都御所を砲撃し(禁門の変)、「朝敵」となっていた長州藩なのだが、桂小五郎は「同盟しよう」とは切り出せず、竜馬にこう告げる。
<「口火を切れば、もはや対等の同盟にあらず、おのずから乞食のごとく薩州に援助を哀願するようなものではないか」>
竜馬は激高し、<すさまじい声>で桂を一喝した。
<まだその藩なるものの迷妄が醒めぬか。薩州がどうした、長州がなんじゃ。要は日本ではないか。小五郎」>
<「薩長の連合に身を挺しておるのは、たかが薩摩藩や長州藩のためではないぞ。君にせよ、西郷にせよ、しょせんは日本人にあらず、長州人・薩摩人なのか」>
<竜馬は西郷に、
「長州が可哀そうではないか」
と叫ぶようにいった。当夜の竜馬の発言は、ほとんどこのひとことしかない。
あとは、西郷を射すように見つめたまま、沈黙したからである。
奇妙といっていい。
これで薩長連合は成立した。>
むちゃくちゃかっこいいけど、大ウソだ!
前年の1865年7月。長州藩の井上馨が「薩摩藩名義で英国軍艦と銃を買う」というインチキな取引を成立させ、そのまま薩摩に行き、ひと月近くも滞在していた。
井上は薩摩藩士の前で薩長連合の必要性を説いた。以下は「政治家が100人いれば100人がウソをつく」という前提で、井上馨の回想を引用する。
<世界の大勢を察するに、我が皇国を永遠に維持せんとすれば、幕府の権力を打倒して、体制を朝廷に帰し、以て国内の統一を図り、しこうして開国><海外各国と対峙せざるべからず。故に両藩間に於ける従来の悪感情の如きは、之を雲煙過眼に附し、互いに相連携して、此の大目的に向かって邁進するは、我が邦目下の最大急務にあらずや>(中原邦平『井上伯伝』)
これ、小説、舞台、ドラマでの「竜馬のセリフ」そのまんまであり、『竜馬がゆく』のクライマックスシーンの半年前に井上馨がそう言っていたのなら、司馬遼太郎の大著は音を立てて崩れ去る。
「長州藩の兵器を薩摩藩名義で英国から輸入する」というインチキな取引も、歴史書では「坂本龍馬のアイデア」とされているが、裏づける資料はひとつも存在しない。
幕末・維新の歴史は、書き手の「好き嫌い」が何重にもコーティングされている。
「この人は好き」「この人は嫌い」という書き手の感情が前提で、登場人物の感情を推測し、その推測をもとに、さらに書き手の感情を重ねる文章は、はたして「歴史」なのだろうか?
解せない話を聞いたら、金の流れを追え。
長州軍「奇跡の勝利」で大儲け、大笑いをしたやつは誰なのか?
長州征討で最もでかい金の流れは、井上馨からトーマス・ブレーク・グラバーに渡された130100両だ。
坂本龍馬の足跡を書いた日本銀行高知支店HPによれば、現在価格換算で約260億円!!
その内訳。
英国戦艦「ユニオン号」購入 37700両
洋式銃7300挺購入 92400両
洋式銃のうち、4300挺が最新式ライフルの「ミニエー銃」。3000挺が幕府軍の主力でもある旧式の「ゲベール銃」だった。
ミニエー銃
明治維新当時の価格。
ゲベール銃 5両
ミニエー銃 18両
ゲベール銃
ミニエー銃の現在価格は1挺360万円! 今なら、ベンツAクラスの新車が買えるほど高価だったのだ。
ミニエー銃購入代金、現在価格換算で約154億8000万円が英国に渡った。これが最大の金の流れだ。
「長州軍奇跡の勝利」は、ミニエー銃4300挺がなければ、起こり得なかった。
福島の原子力災害を受けて制作されたNHK大河ドラマ『八重の桜』にこんなシーンがある。
「わずかな敵を相手に幕府軍は何をしておるのだ?」
「知らせによると、長州兵の銃はことごとく命中。幕府軍の弾は敵に届かねえ、とのことでごぜえやす」
ゲベールに比べ、ミニエーの射程は最大10倍。ゲベールの的中率は火縄銃よりも劣ったといわれている。
「火縄銃では、もはやいくさにならんのだ」
「ヤーゲルもゲベールも、もはや時代遅れ」
「長州の銃はこのミニエーでごぜえやす。ゲベールとは威力に格段の差があり……弾はこれで……撃ってご覧にいれろ」
弾丸は的の鉄の板を貫通。
「鎧、具足など付けていては、鉄片が弾とともに体に入り込み、命取りとなります」
長崎に向かった戦艦「ユニオン号」は、上海に寄港し「日本の合戦を根底から変える」この新兵器を積み込んだ。
明治維新で最も大儲けしたのは、上海の「ジャーディン・マセソン商会」とその長崎支店「グラバー商会」だ。
明治維新で大笑いしたのは、瀕死の重傷、逃亡生活から、一気に紙幣印刷所のボスへと上り詰めた井上馨だ。
もし、長州征討時にミニエー銃が密輸されなかったら、「平成の妖怪」安倍晋三は影も形もなかった。
(つづく)
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