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2017年9月 2日 (土)

「米軍がクウェートの石油精製施設を爆撃しただろ。あれはベクテルの仕事を増やすためにやったんだ」米国「東芝製」原発を乗っ取った世界最大の「非公開企業」ベクテルと「広島原発」計画

 日本の原子力災害から6年半。悪魔どもがまたうごめき始めた。
 8月31日。ジョージア州「東芝製」ボーグル原発の建設継続が発表された。
 なぜ!?
 7月28日。同じ東芝製「AP1000」原発「VCサマー」の建設が中止されたばかり。
 同じ規模の大損害を出しているのに、なぜ、ボーグルはゴー!?
「米国大統領よりも上のポジションにいる」と評される謎の巨大企業が、原発建設現場を乗っ取ったからだ。
 ボーグル原発を所有するジョージア電力の「住民への説明にまるでなっていない」声明にはこうある。
<ジョージア・パワー社はまた、日々の建設作業を管理するために、グローバル・エンジニアリング、建設、プロジェクト管理会社のベクテルと契約したことを発表しました。>
「死の商人」「戦場のハイエナ」ベクテルのお出ましだ。
 湾岸戦争報道に疑問を抱いた元日本テレビ社員のジャーナリスト、木村愛二は米国の労組関係者に「ベクテルを知っているか?」と問いかけた。
<「もちろん知っている」と深くうなずいただけなく、私の次の質問を手で封じ、身を乗り出した。目配せしながら指先でテーブルをコツコツたたき、語気鋭くこう語ったのだ。
「アメリカ軍がクウェイトの石油精製施設を爆撃して破壊しただろ。あれはベクテルの仕事を増やすためにやったんだ」>(『湾岸報道に偽りあり』)
<ベクテル・グループ。世界最大のダム建設業者。日本でも核燃料再処理工場で技術導入が決定。関西新空港で割り込み受注など。世界中の原子力発電所の半分以上、石油精製プラントのほとんどを建設。「力強いアメリカの再現」を叫ぶ共和党のレーガン・ブッシュを政治的番頭として雇い続ける暗闇の巨大企業。田中角栄の最大の金脈、日本の談合土建・ゼネコン業界を何桁も上回る、知る人ぞ知る国際政商。だが、なぜか、マスコミ報道に現われない黒い影……。>
 ベクテルとCIA、米軍との癒着を暴いた『ベクテルの秘密ファイル』(レイトン・マッカートニー ダイヤモンド社 1988年)の原題は『 FRIENDS IN HIGH PLACES: The Bechtel Story/The Most Secret Corpora-tion and How it Engineered the World 』(『高い場所にいる友人たち/ベクテル物語/最も秘密に閉ざされた企業。それがいかにして世界をエンジニアしてきたか』)。
 1937年。ベクテルの共同経営者となり、「ベクテル・マコーン」社長に収まったジョン・マコーンは、広島、長崎への原爆投下の3年後、トルーマン政権の国防次官となった。
 
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 1958年。米国原子力委員会委員長に転身したマコーンは、「世界最大・最高・最新鋭」と宣伝されたドレスデン原発計画(原子炉・GE 建設・ベクテル)を強力に推し進めた。
「原発を海外に輸出する」
 そう宣言したのもジョン・マコーンだった。
 日本への原爆投下と最大の原発完成(1959年)。その間に何があったのか?
 1954年3月1日。南太平洋で水爆「ブラボー」が炸裂。東京の主婦たちが始めた「水爆禁止」嘆願書に、日本の全人口の3分の1にあたる3200万人が署名した。
 水爆実験の2ヵ月後、ドワイト・アイゼンハワー大統領は国家安全保障会議の席上、次のように吐き捨てた。
「誰もが我々のことを、スカンクのようにイヤなやつらで、武器をちらつかせる戦争屋だと考えているようだ」
 アイゼンハワーは核軍縮へと舵を切ろうとしたが、それに猛反発したのが、ジョン・マコーンだった。
 この男が米政府に働きかけた「日本人懐柔策」は記憶されるべきだ。
「広島に原子力発電所を建設すれば、我々は皆、大量虐殺の記憶を乗り越えることができる」
 1955年の初め。原子力委員のトマス・マレーとシドニー・イェーツ下院議員が「世界初の原発を広島に建設する」案を議会に提出した。
 当時のワシントン・ポストの記事も記憶されるべきだ。
<多くのアメリカ人は今では、日本への原爆投下は必要ではなかったと気づいている。原子力の手段を日本に提供すること以上に、よい償いの方法があるだろうか。アジアに広まっている、「アメリカは東洋を砲弾の餌食としかみなしていない」という印象を払拭するために、これほどよい方法があるだろうか。>
 キューバをめぐる「核戦争一歩手前」の状況を乗り切ったJ・F・ケネディ大統領は、ジョン・マコーンがCIA長官の座にあったとき、暗殺された。
<(キューバ)侵攻失敗後、ケネディは統合参謀本部の「いまいましいやつら」と「CIAのまぬけども」に対して大なたを振るうことを決意する。そして「CIAを切り刻み、四散させてしまう」と声を荒げた。>
<CIAではダレス長官を解任し、保守的な共和党員でビジネスマンのジョン・マコーンを新長官に指名した。>(『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史』ハヤカワ文庫)
 ケネディの死について「CIAは無関係」と言い切れる人はいる?
 ケネディが去り、ホワイトハウスはベクテルに乗っ取られる。
 1981年1月。ドナルド・レーガン新大統領とともにいた「死の商人」ども。
 ジョージ・シュルツ国務長官 ベクテル社長
 キャスパー・ワインバーガー国防長官 ベクテル副社長
 ウィラード・ディビス エネルギー省副長官 ベクテル副社長
 フィリップ・チャールズ・ハビブ 中東特使 ベクテル副社長
<大統領就任演説の中でケネディは、灯火は新しい世代に引き継がれたと語った。ケネディの死と同時に、その灯火は古い世代――ジョンソン、ニクソン、フォード、レーガンの世代――に引き継がれることになった。彼らは、ケネディ時代の約束を組織的に破壊するとともに、アメリカという国を戦争と抑圧へと逆戻りさせたのである。>

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