東芝救済劇の深層 「社内殺人企業」サザンに百戦錬磨の助っ人フランス人が加わった その男の名は、ダヴィド・ド・ロチルド ウェスチングハウスを破産に追い込んだ張本人だ!
フランスで「ロスチャイルド銀行副社長」マクロン大統領が誕生。
同じころ、東芝の綱川智社長の前にも突如、フランス人が現れた。
その男の名は、ダヴィド・ド・ロチルド。パリ・ロスチャイルド家の第5代当主で投資銀行「N・M・ロスチャイルド・アンド・サンズ」会長である。
今年3月末。東芝は子会社ウェスチングハウス破産申請に備え、コンサルタント会社「バークレー・リサーチ・グループ」などと契約したが、ジョージア州ボーグル原発を所有する電力会社「サザン」が対抗策として連れてきた男はとんでもない大物だった。
1969年6月。ダヴィドの父、ギー・ド・ロチルドは仏「ロスチャイルド銀行」頭取で親友のジョルジュ・ポンピドゥーが仏大統領になると、原子力事業に莫大な投資をした。
当時、ウラン価格暴落で経営が傾いていた鉱山会社「モクタ」を買収。ニジェール、ガボン、中央アフリカ、カナダのウラン権益を手に入れた。
ギーはすでに、カナダ、ナミビア、オーストラリアでウランを採掘する「リオ・ティント」のボスだったが、ポンピドゥー政権発足で商売の手を大きく広げたのだ。
それだけではない。ロンドン・ロスチャイルド家のアンソニー・ロスチャイルドは、ウラン採掘のため、カナダの山林13万平方キロを買い取っていた。なんと、日本の面積の約3分の1だ。
<七二年三月の第一週、ジロー(原子力庁)長官の補佐役が、パリのフェデラシオン通りの豪壮な原子力庁本部にアメリカ以外のウラン生産国の代表を招いた。集まったのは、フランス、カナダ、南アフリカとリオ・ティント・ジンクだ。リオ社は、アメリカを除いた全世界のウラン埋蔵量の五分の一を支配していたので、主権国並みの扱いだったのである。ロスチャイルド家の“格”が想像できるだろう。>(山岡淳一郎『田中角栄の資源戦争』草思社文庫)
話し合われたのは、闇カルテルによるウラン価格つり上げ。
大きくは「原子力ビジネスでアメリカをぶっ飛ばすにはどうしたらよいのか?」ということだ。
標的は「名門企業」ウェスチングハウス。
ポンピドゥーが仏大統領に就任した年、米国人は月面に降り立った。アームストロング船長の手に握られていたのは、ウェスチングハウス社製超小型カメラだった。
<ロスチャイルド「核の秘密クラブ」とは何か?
その謎を解く鍵が、米ウェスチングハウス社(WH)の裁判資料にある。
1975年秋。原子力産業のパイオニア企業であるWHが、契約する27社にこんな文書を送りつけた。
「濃縮ウランの長期供給契約を破棄する。ウラン価格高騰により、契約を続けると20億ドル以上の損失が生じる」
全米各地の電力会社は激怒し、違約金計25億ドルを要求して訴訟を起こした。>
<WH社側も手をこまねいていたわけではない。
1976年10月。WHは、6カ国27社を「反トラスト法」で提訴。反トラスト法制定の第一義は、「闇カルテルの禁止」である。WHの主張は大きくふたつ。27社は結託して「ウラン価格の不当吊り上げ」と「ウラン売却の拒否」を続けている。
訴えられた米ガルフ石油のカナダの子会社幹部は、下院商業委員会でこう証言した。
「カナダ政府の圧力により、カルテルに参加させられた」
アメリカ最大の原発保有企業、テネシー・バレー開発公社は、WHと争うと同時に援護射撃も行っている。ロスチャイルド「核の秘密クラブ」中枢企業13社を提訴したのだ。
一連の裁判は、ロスチャイルド「核の秘密クラブ」の存在を白日の元に晒した。
法廷闘争の結果は?
電力会社との裁判では、和解のためWHは巨額の損失を出した。
「核の秘密クラブ」のメンバーは誰ひとりとして罪に問われることはなかった。>(拙書『報道詐欺 プロパガンダの百年』)
想像を絶する投資には見返りが必要だ。
ウェスチングハウス買収から東芝解体に至る物語を「書いた」のは誰だ!?
「東芝よ! 今すぐ37億ドルを出せ!」
サザンのトーマス・ファニングCEO豹変の裏にあるのは何?
ファニングは、自分で考えてそう言い出したのか?
それとも、誰かに言わされているのか?
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