史上最悪の環境破壊を起こした原発と地球温暖化詐欺 両者は常に一体だった 最古のプロパガンダ番組NHK『地球は救えるか 温暖化防止のシナリオ』は原発推進のために作られた
「この大地は先祖から受け継ぐものではなく、子孫から借りているものだ」
確かに美しい言葉だが、問題はネイティブ・アメリカンの言葉を引用する白人が何者なのか、ということ。
1989年10月。『NHKスペシャル 地球は救えるか 温暖化防止のシナリオ』が放映された。日本最古の地球温暖化プロパガンダ番組だ。
<地球が熱くなる――今、究極の地球環境破壊といわれる地球温暖化が進行している。予想される気温上昇は一~四度。私たちの豊かな生活を支える化石燃料を燃やすことによって生じる二酸化炭素。これが温暖化の主犯である>(『地球は救えるか2』NHK出版)
取材クルーはまず、オランダに飛ぶ。プロパガンダの発生地がオランダのユトレヒト大学だったからだ。同大学のヨハネス・エーレマンス博士の主張。
「2100年に大気温は2・0~5・8度上昇する。海水面が50センチ上昇する確率は2050年で24%。2100年で71%」
国土の4分の1が海面下にあるオランダは海に沈む?
オランダのルード・ルベルス首相も突如、とんでもないことを言い出した。
「先進国はCO2排出を90%削減せよ!」
小国の指導者の妄言?
いや、この極端すぎる目標設定で、その後も世界各国の閣僚は会議を繰り返すこととなる。不思議なことに。
1989年5月に発表されたオランダの「国家環境計画」の表紙には、
<選択するか? それとも破局か?>
しかし、NHKスペシャルの主役はオランダ人ではない。
ワシントンにある「世界資源研究所」のアービング・ミンツァーという男が、アメリカ先住民の言葉を引用する。
「この大地は先祖から受け継ぐものではなく、子孫から借りているものだ」
この言葉が番組のメインテーマとなっているが、ミンツァーはこうも言う。
「地球温暖化防止には、安全な原発が必要」
「電気料金にCO2削減費用、原発解体費用、放射性物質処理費用を上乗せすべきだ」
隠れたメッセージ、「本当に言いたいこと」はここにあった。
二重の意味で唾棄すべきプロパガンダである。
原爆製造を目指したマンハッタン計画は、先住民の被曝労働に支えられていた。レッドロック鉱山で働いた35人以上のナバホ族が肺ガンで亡くなったといわれている。その後も、先住民はさまざまな被曝労働にかりだされている。
まったく無意味だったウラン探鉱で鳥取県と岡山県に放置され、行き場がなくなった放射性残土は、アメリカに「輸出」され、先住民の土地に捨てられた。
ワシントンのシンクタンクで原発推進のために働く男が、先住民の言葉を引用する資格はない。
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