東芝巨額損失の真相 ヒラリー・クリントンの敗北で「米国民の血税7500億円を投入してもかまわない。ボーグル原発は米国が建設する」との約束が反故に 原発建設補助金が消えた
東芝はなぜ、突如、巨額損失を公表したのか?
なぜ、その額が「数千億円」とあいまいなままなのか?
結論から書く。
米大統領選でヒラリー・クリントンが負け、約束されていた「原発建設補助金(税金投入)」が消えてなくなったからだ。
東芝側から見れば、
「米国政府に裏切られた」
大局的に見れば、
「ドナルド・トランプが国際原子力マフィアの息の根を止めた」
「3・11」直後の状況を思い出そう。
東芝が初めて建設した東電福島第一原発3号機が爆発。
私は東芝に取材を申し込んだが完全拒否。
「お答えする立場にない」
東芝はだんまりを決め込んでいた。
そのとき、米国から信じがたいニュースが飛び込んできた。
「ジョージア州の原発2基の建設について、約7500億円の融資保証を行う」(バラク・オバマ大統領 2011年3月16日)
私が生涯で出会った最も「解せないニュース」だ。
私は一瞬、「オバマが発狂した」と思ったが、もちろん、そんなことはない。6年近くの歳月が流れ、点と点が線で結ばれた。
東芝製原発が爆発したからこそ、オバマはメッセージを出さざるを得なかったのだ。
「米国民の血税7500億円を投入したってかまわない。なにがなんでも原発は建設する」
「ジョージア州の原発2基」とは、今、大問題となっているボーグル原発だ。
つまり、オバマは「ボーグル原発は米国が建設する」と東芝に約束した。
「3・11」後、東芝の佐々木則夫社長が公の場に姿を現したのは4月14日。産経新聞のインタビューだった。
<当社が(原発プラント)受注を目指していた国で(計画を)撤回すると言った国はない。>
史上最大の粉飾決算が明るみに出てもなお、東芝は「原発で大儲けする」と言い張った。
「日本からみますと、原子力について非常に否定的な見方になってくるわけですけれども、アメリカ、もしくは海外に出るとですね、原子力のニーズは高く評価されております」(志賀重範・東芝会長 2015年11月27日)
「2週間ほど前、ホワイトハウスのスタッフ会議に私も参加しましたが、『気候変動の問題に立ち向かっていくには原子力がどうしても必要だ』『これまで以上の規模で原子力が必要だ』と言う声が多く聞かれたことをご報告したい」(東芝の子会社、ウェスチングハウス社長・ダニエル・ロデリック 2015年11月20日)
その根拠もまた米国。
ヒラリー・クリントンが、その約束を引き継ぐ「はず」だった。
ドナルド・トランプの大番狂わせ勝利で約束は反故になった。
米大統領選が「原発建設補助金」を吹き飛ばした。
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