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2016年9月 2日 (金)

脱原発テント撤去 東京新聞電子版全文掲載 権力を監視せず、権力の行使に協力した記者 なぜ、こんな原稿が書けたのか?

 脱原発テント撤去の時間を知りながら、テント側に伝えず、以下の記事を書いた東京新聞の記者。
 
 現場で取材した記者への取材をお願いしたが、東京新聞社会部からの返答はない。
 
 東京新聞 TOKYOWeb
 
 
脱原発テントは消えても 避難者を優しく支えた場「またみんな集まってくる」
2016年8月22日 朝刊
 
 日曜未明の強制執行だった。東日本大震災後から約五年、脱原発運動の象徴的な場所として知られていた東京・霞が関の経済産業省敷地内のテントが東京地裁によって撤去された。東京電力福島第一原発事故で避難生活をしている人や、福島で畜産業を続ける人からは「第二の古里を返して」「国への抗議のやり方は別にある」という声が上がった。 (萩原誠、神野光伸)
 
「何も持たずに逃げてきた。こんな私をテント村の人たちは優しく支えてくれた。その第二の古里を返して」
 
 原発事故直後、福島県双葉町から避難し、東京都港区で暮らす主婦亀屋幸子さん(72)は、テントのなくなった経産省前で涙ながらに語った。毎週金曜の集会に通い続けた。市民団体のメンバーからの電話で未明に駆け付けたが、テントの撤去作業を見守るしかできなかった。
 
 テントを設置した市民団体代表の淵上太郎さん(74)は「今ここにテントはないが、脱原発の行動をやめるということはあり得ない」と話した。
 
 強制撤去が始まったのは午前三時四十分。静まり返った暗がりの官庁街に、東京地裁の執行官らが現れた。市民団体のメンバーによると、テントの中には五人の男性が寝泊まりしていた。ガタガタという音が聞こえて目が覚めたという国立市の男性会社員(53)によると、「強制撤去を執行します。十分以内に私物を持って出てください」と通告された。
 
 寝泊まりしていた男性らが執行官に囲まれるようにテントから出てきた。ほとんどの人が抵抗することなく皆自分たちの荷物を持ち、テントひろば向かいの歩道まで追い出された。
 テントの中にいた北区の無職の男性(63)は「寝ている時に来るなんて、汚いやり方。悔しい」と嘆き、もう一人の北区の男性(64)は「テントは霞が関のオアシスのようだった」と語った。
 
 午後一時から、テントの跡地で開かれた抗議集会には約百人が集まった。たまたまこの日、テントを訪れる予定で上京した福島県浪江町の畜産農家吉沢正巳さん(62)も参加。吉沢さんは福島第一原発事故で被ばくした牛を飼育しており、「福島の原発事故の反省もないまま国は原発を動かしていく。私たちの街は原発事故でチェルノブイリの状態になり、多くの人や家畜が亡くなった」と訴えた。
 
 さらに「テントは脱原発の象徴だったが、抗議のやり方は別にある。テントがあった場所にまた皆集まってくるはず。命そのものがどう扱われてきたか訴えることは変わらない」と強調した。
 
 捜査関係者によると、抗議集会では、吉沢さんが持ち込んだ牛のオブジェをどけようとした男性警察官にぶつかって抗議したとして、丸の内署が公務執行妨害の疑いで、六十代の男性参加者を現行犯逮捕した。男性は黙秘しているという。
 
◆有無言わさぬ国の意思
 武蔵大・永田浩三教授(メディア社会学)の話 テントは再稼働反対や脱原発を多面的に考える拠点になっていた。原発の再稼働を目指す現在の政権下では、そういう日が来るだろうと予想された。不法占拠と言われれば、そうではないとは言いにくいが、判決では表現の場として一定の評価をしていた。国が強制執行を申し立てたのは、参議院選挙での勝利で政権として信任され、有無を言わさないという意思表示だ。
 
◆都合の悪い主張の排除
 高千穂大・五野井郁夫教授(政治学)の話 省庁の敷地内で5年近く活動を続けたのは前例がない。賛否両論はあるが、党派を超えた人々が集まり、権力に対して議論をする場となっていた。今回の強制執行は、政治に対して声を上げることへの不寛容さの表れだ。テントの撤去は不法占拠という理由だが、政府にとって都合の悪い主張の排除と受け取られてもしかたがない。
 
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