「3・11」直後「今の原稿使っちゃいけない」NHKのウソ「電池が8時間、炉心を冷却」「水位は燃料+1m」保安院のウソ 甲状腺がんの子どもに謝罪なし
「3・11」直後、支配層、マスコミが殺した「国民に知らせるべき情報」。
<1号機水位低下。ダウンスケール時の-150cm。現在のまま低下していくとTAF(燃料頂部)まで1時間>(東電福島第一原発情報班メモ)
2011年3月11日午後6時15分頃「燃料露出」情報を幽霊にしたのは経産官僚だ。
情報を消しただけではない。首相官邸に呼ばれた東電幹部、原子力安全・保安院は嘘八百を並べている。
3月11日。
19:03 原子力災害対策本部会議。
<冷却用の非常用ディーゼル発電機→系統 津波で動かない→電池で動く冷却系で冷やしている><8h→超えると><炉心温度が上がると→10h メルトダウンを起こすという>(官房副長官(当時)福山哲郎のメモ)
バッテリーで動く冷却系?
そんなもの存在しなかった。その「存在しないものが」炉心を冷やし続けているが、「8時間で電池切れ」「10時間でメルトダウン」するという。管直人をはじめとする政治家はそれを信じ「電源車集め狂想曲」が展開された。
同席していた広報担当審議官・下村健一が残したメモはさらに意味深だ。
<電源確保中→8hで切れる><約10h(? 不公表)で危険>
<(? 不公表)>とは、会議で「メルトダウンは国民に知らせるな」と決まった、ということだ。
真っ赤なウソの次は情報遮断。
官邸にいた原子力安全・保安院の平岡英治審議官は「自ら行った解析」を隠した。
<3月12日0:50 炉心溶融>
そのわずか7分後。平岡と斑目春樹・原子力安全委員会委員長(当時)がついた大ウソは記憶されていい。
<炉心は溶けていない><水位+1m>(福山メモ)
平岡英治 原子力安全・保安院次長(当時)
「燃料はたっぷりの水に沈んでいる」というウソを元に1号機のベントが行われた。排気筒から放たれた強烈な放射能雲は北に向かい宮城県に上陸。岩手県南部まで汚染は広がった。
3月12日。
「ちょっとね、今の原稿使っちゃいけないんだって」
12:12 NHKのスタッフと思われる男の声をアナウンサーのマイクが拾ってしまった。
「原子力安全・保安院などによりますと、福島第一原子力発電所1号機では、原子炉を冷やす水の高さが下がり、午前11時20分現在で、核燃料棒を束ねた燃料集合体が水面の上、最大で90センチほど露出する危険な状態になったということです。このため、消火用に貯めていた水など、およそ2万7千リットルを仮設のポンプを使うなどして原子炉の中に流し込み、水の高さを上げるための作業を行っているということです。この情報をくり返します」
「ちょっとね、今の原稿使っちゃいけないんだって」
アナウンサーはくり返すことができなかった。
完全な自主規制。NHKは「史上初のメルトダウン報道」を自らの手で殺した。
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