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2016年8月14日 (日)

「すだれ」と化した福島原発「凍土壁」の闇 消えた大成建設「粘土式遮水壁」と東電株主総会前日の馬淵澄夫(元三井建設)首相補佐官解任

 原子力災害を起こした国は独裁国家になる。

 それを示した典型的なケースが、東電福島第一原発の「凍土壁」だ。

 2011年3月26日。三井建設で設計にたずさわってきた馬淵澄夫が「原発事故担当」首相補佐官に任命された。

 馬淵は、原発事故直後に以下の認識を持っていた。

「東電福島第一原発は、原発立地条件を満たしていない場所に建設された」

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 地下水の問題だ。

 原発は崖を25~30メートルも切り崩して建設された。

「原発建屋の下には強固な岩盤があり、地下水はその下を流れている」

 東電福島第一原発はその条件を満たしていない。崖を崩した建設現場は、地下水が「上から降ってくる」状態であり、原発建設は「地下水との闘い」だったのだ。

 結果、「融け落ちた核燃料のすぐ下に地下水の流れがある」という信じがたい状況が生まれた。

<福島第一原発では、現在も建屋内に滞留した汚染水が地下水位とほぼ同じ水位となっており、事実上建屋が地下水に水没した状態にある。このため、地下水位の増減あるいは拡散効果によって、建屋内滞留水(汚染水)は地下水へ継続的に流出している。>(馬淵澄夫ブログ 2011年10月31日)

 馬淵はすぐさま、「放射線遮へいチーム」を結成。建屋を包囲する「遮水壁」建設に着手する。

 それは今ある凍土壁とはまったく違う「粘土系遮水壁」と呼ばれるものだ。

 馬淵は大成建設に計画と見積もりを出させ、東京電力の武藤栄副社長を説得した。総工費は約1000億円だった。

 6月10日。馬淵は東電福島第一原発に入った。自らの「設計」に誤りはないか確認した。

 東電の武藤副社長、菅直人首相の了承を取り付けた馬淵は、記者会見をセッティングする。

 2011年6月14日。東電の武藤栄副社長が記者会見をして「遮水壁計画」を公表する……はずだった。

 ここからはまさに「サイエンス・フィクション」だ。

 6月14日の東電記者会見は延期された。

 6月27日。馬淵澄夫は総理補佐官を解任された。

 翌28日。東電株主総会は大荒れとなったが……脱原発議案は圧倒的多数で否決された。

             (つづく)

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