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2016年8月16日 (火)

「すだれ」と化した福島原発「凍土壁」の闇 武藤栄・東電副社長と海江田万里が消した「粘土式遮水壁」

 なぜ、「粘土式遮水壁」は消えたのか?

 2013年9月4日。福島原発告訴団が東電の内部文書を入手した。

<仮に一千億円レベルの更なる債務計上を余儀なくされることになれば、市場から債務超過に一歩近づいたとの厳しい評価を受ける可能性が大きい。是非回避したい。>

「粘土式遮水壁」の大成建設の見積もりは約1000億円。

 2011年6月。東電はこの文書を政府側に出していた。

<「武藤栄副社長(当時)が海江田万里・経済産業大臣(同)に記者発表を控えてほしいと言いに行った」(馬淵氏)という。>(ロイター 2013年9月19日)

 そんな「どんでん返し」が許されるわけがない。

<馬淵氏はロイターの取材で、「(建屋の)四方を囲む遮水壁を作ることで材料も決定した。6月11日には私が現地に入って、(福島第1原発の)吉田昌郎所長(当時、今年7月死去)とともに境界画定までしてきた」と話した。>

<東電は同文書を作成したことを認めている。武藤氏の動きを聞きつけた馬淵氏は、海江田氏と面談。当時のやり取りについて馬淵氏は次のように証言した。

「海江田大臣に『遮水壁を作るということでいいか』と聞いたら、『遮水壁は遅滞なく進めないとだめだ』と言うので、大臣の言をそのまま武藤さんの所に行って伝えた。武藤さんは、その場で『(遮水壁について)遅滞なく進めます』と言った」と述べた。>

 ところが……。

馬渕「記者発表を行います」

Photo

海江田「記者会見は延期する」

馬渕「なぜですか?」

海江田「資本市場の混乱を看過できない、という経産大臣としてのひとつの判断だ」

 この地上は「法人」という名のエイリアンに占領されている。

「市場が混乱する」

 この一言で極悪企業の思いのままになる。民主的に選ばれた国会議員の仕事など簡単に止められる。

「粘土式遮水壁」は消えた。

 

 以後、東電は「遮水壁は作らない」と主張し続けた。

<陸側遮水壁では、建屋周辺の地下水位低下量のコントロールができないため、建屋内滞留水位よりも建屋周りの水位が低くなる恐れがあり、対流水が流出するリスクがある>(「地下水流入に対する止水対策について」東京電力 2013年3月29日)

 2013年4月。地下貯水槽から汚染水が漏れていることが発覚。東電が触れてほしくない「地下水」の問題が再びクローズアップされた。

 このとき、東電がついたウソは記憶されていい。

「ストロンチウム90が海に到達するまで、最短でも10年かかるから大丈夫」

 これには原子力規制委員、政府の役人も「そんわけねえ」と噛みついた。

「抜本的な対策というのは、たとえば、水を透さない層に至るまで遮水壁で囲んでしまう、というような方策」

「それが実現可能かどうか、というような議論を始めないことには先へ進まない」(更田豊志委員 原子力規制委員会 特定原子力施設監視・評価検討会 2013年4月19日)

 しかし、本格的な議論が始まるはずの次の会合では……。

「汚染水処理対策委員会での方向性を踏まえつつと、そういう文言があるんですけど、我々のこの特定原子力施設監視・評価検討会との関係をもう一度ちょっと整理してご説明いただけませんか」(山本章夫・名古屋大学教授)

 遮水壁の問題は別の会議で話し合うことになった?

 違う。地下貯水槽から汚染水が漏れるまで、そんな委員会はなかった。

 これが「安倍独裁」のやり方だ。

 4月19日。経産省が仕切る廃炉対策推進会議。茂木敏充経産相が突如、こんなことを言い出した。

「福島第一原発において、東京電力の汚染水の問題は廃炉をこれから進めていく上でも最も深刻な問題の一つ。今般の汚染水の漏洩事故に対する当面の対策と同時に、汚染水問題全体を根本的に解決する中長期的な対応を検討するために、廃炉対策推進会議の下に汚染水処理対策委員会を設置して、政府、そして原子力規制委員会、さらには東京電力、産業界が一体で早急に検討を開始し、方向性を打ち出していくことが重要であると考えている」

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