石破茂「安倍独裁に反旗」世耕弘成が経産相に 気をつけろ! 史上最悪の「原発プロパガンダ」が始まる
石破茂が入閣を固辞!
自民党内の「安倍独裁」が崩れた!
反主流派の大結集に期待しよう!
一方、「プロパガンダ専門技術者」世耕弘成が原発を管轄する経済産業相に。
世耕弘成とは何者なのか?
2013年7月のメルマガを採録します。
世耕弘成は、ボストン大学コミュニケーション学部大学院で「企業広報論」修士号を取得し、「大企業の中の大企業」NTTの広報部で働いていた。そんな彼の政界での初印象は、<恐ろしいことだ>(『プロフェッショナル広報戦略』ゴマブックス)
総理大臣も、そのスポークスマンである官房長官も、なんの下準備もなく記者会見を行う。「ぶら下がり取材」に応じる。
<総理も人間だから、機嫌のいい日はよく話す。すると、言わなくてもいいことまで言ってしまったり、機嫌の悪い日はムスッとした映像が流されて、いかにもイライラする総理大臣という姿を、国民にまざまざと見せつけてしまう。総理や官房長官のコメントは世界に向けて発信される。私はこの現状を国益にかかわる問題だと考えている。>
世耕によれば、大企業のトップの記者会見は一週間もかけて準備されるという。広報マンが「想定問答集」を練り上げ、言い回しまで細かく修正していく。もし、「想定」にない質問が複数出たら、広報マンは叱り飛ばされるので、
「広報は打率10割でなくてはならない」
世耕弘成は「大企業広報」を自民党政権に持ち込んだ。
2005年1月。自民党はPR会社「プラップジャパン」と契約した。
世耕が目をつけたブロガーに招待メールが送られた。
結果、この国はめちゃくちゃになってしまった。
世耕の「戦略的広報」の基盤は徹底した「モニタリング」である。
政治に関する新聞を切り抜き、テレビをすべてチェックする。
多忙な政治家にはそんな仕事は無理なので、史上初めて政党がPR会社に「モニタリング」をアウトソーシング(外注)した。
毎日、プラップジャパンが分厚いモニタリング資料を自民党本部に持ってくる。それを元に政治家の言動を細かく修正していく。
世耕はそれを「PDCAサイクル」と呼んでいる。
「PDCA」とは、主に製造業の世界で使われる戦略である。計画(プラン)、実行(ドゥ)、点検(チェック)、改良(アクション)というサイクルを継続的に回転していけば、品質は向上し続け、どんどん儲かる、という魔法のお題目だ。
「自民党ではこのサイクルを一日で一回転させた」
世耕はそう豪語する。
たとえば、こんな具合に。
土建業界の談合事件が大きな話題となっているときにテレビで政治討論番組があった。
「この事件をみろ! 談合は後を絶たない! 道路公団を民営化したってダメだ! 談合体質は変わらない!」
事件発覚で勢いづいた民主党の議員が自民党の政策に噛み付いてくる。
それに対し、出演した自民党の議員はうまく言い返すことができなかった。
「これをどう切り返せばいいか?」
自民党コミュニケーション戦略チーム。略して「コミ戦」。またの名を「チーム世耕」。政治家は世耕ひとりだけで、PR会社と自民党職員の混合部隊が知恵を出し合う。
結果、こんなプロパガンダが誕生するのである。
「道路公団に談合という悪しき習慣があったからこそ、それを改めるために民営化して経営を透明にするわけですよ。民営化すれば、株式会社だから常に利益を上げなければなりませんよね。談合なんて自然となくなりますよ。道路公団は生まれ変わります。民営化に注目してください」
まだ40歳過ぎだった世耕弘成が「次にテレビに出る人はこう切り返してください」と先輩政治家に命令するのだ。
自民党議員は、プロパガンダの操り人形にすぎない。
世耕弘成の正しい肩書きは、おそらく、「政治プロレス」の「マッチメーカー」である。
<相手の失言は、どんな場の発言であれ、決して見逃さなかった。>
プロレスの基本中の基本は「悪役を作る」こと。
日本の政治にアメリカ流のネガティブ・キャンペーンが持ち込まれた。
郵政民営化の議論の中で民主党はこんな代案を作った。
「民営化はせず、郵便貯金の預け入れ限度額を1000万円から500万円に引き下げる」
当時、民主党代表だった岡田克也にテレビのコメンテーターが噛み付いた。
「500万円しか預けられないの? 郵便局しかない過疎地で1000万円預けている人の残りの500万円はたんす預金にしろ、ってことですか?」
ここで岡田代表は失敗を犯した。しくじった。
「そういう地域で1000万円持っている人がどれほどいるか、という問題は別にあります。そんな資産家であれば、民間の金融機関はいくらでも取りに行きますよ」
世耕は一斉にFAXを流した。国会議員、地方議員、トラメガを持っているありとあらゆる自民党支持者に。
「民主党の岡田代表は、田舎には貯金が1000万円ある人はいない、って言ってますよ!」
かくして、岡田克也のクールな風貌に悪役のマスクが被せられた。
世耕は、先輩政治家にこんな指令も出している。
「テレビの出演依頼に勝手に応じるな!」
<我々(引用者註・チーム世耕)は出演依頼がある度、その番組の性格、バラエティー的なのか本格的な討論番組なのか、出てくる相手を過去のデータから分析して一番良いと思われる人を出演させるようにした。>
それだけではない。ここから先が犯罪的。
<場合によっては、相手を変えてしまうように駆け引きすることもあった。「こっちが○○会長なのに野党は代理。それはおかしいんじゃないですか。だったら出ませんよ」 その交渉も我々がした。>
ここまでくるとプロレス以下である。
テレビ番組の出演者を選ぶ権利、テレビの「マッチメイク」権はテレビ局にある!
しかし、テレビ局は、世耕ごときの恫喝に対し、やすやすと権利を放棄してしまうのだ。
現在の最低最悪な「メディア空間」を作ったのは世耕弘成であり、犯罪幇助をしたテレビ局である。
これ、そもそもなんのための「犯罪」なのか!?
<相性の良し悪し、要するに我々に有利な組み合わせというのがあったのである。>
……。
八百長じゃん!!
<例えば、菅直人氏が出てくるなら絶対に竹中平蔵氏。これは相性がとても良かった。えびす顔をした竹中氏との討論になると、菅氏のほうがだんだん眉間にシワがよってきてイラついていくのがわかった。>
自民党が必ず勝つ八百長じゃん!!
メディア空間はスピンした。変貌した。腐り切った。メディア空間は「自民党が必ず勝つプロレス」と化した。
冒頭に書いたように「メディア空間がプロレスになった」とは「世間がプロレスになった」ともはや同義である。
こんな「悪魔のサイクル」は回り続け、史上最低の「洗脳選挙」が行われることとなる。
「自民党をぶっ壊す!」
予言どおり、小泉純一郎は突如、国会を解散し、吠えまくった。
「郵政民営化に反対する者はすべて抵抗勢力だ!」
小泉は同志であるはずの自民党議員の選挙区に「刺客」を送り込んだ。
(つづく)
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