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2016年6月29日 (水)

英国から真っ先に逃げ出した銀行HSBCが東芝の英原発資金集めに奔走していた!EUから離脱した英国にさらなる投資?しかも未来のない原発に!?

 6月29日。原発メーカーの株価が軒並み高騰した。

 東芝 6・66%高

 5日間の最安値比較 9・74%高騰

 日立製作所 3・85%高

 5日間の最安値比較 6・1%高騰

 三菱重工 3・97%高

 5日間の最安値比較 7・11%高騰

 こんなバカげた話はない。我が目を疑う数字である。

 英国がEU離脱する前。オズボーン英財務相はなんと言っていたのか?

<これは単なる保守党の財務相の警告ではない。現実の世界から実際に資金が流出している。来週23日には、取り消すことのできない決定を下すことになる>(ロイター 6月15日)

 これが有権者向けプロパガンダでないとしたら、世界の誰もが「離脱はないだろう」と思っていたとき、英国からの資金流出はすでに始まっていたのだ。

「6・23」英国ショック。

<HSBCホールディングスは6月25日、英国がEU離脱とともにEU単独市場へのアクセスを失った場合、1万件の雇用口を現在の本拠地であるロンドンからパリに移動させる意向を表明した。><世界屈指の商業銀行として26万人を雇用するHSBC。英国では4万8000人の従業員を抱えている。>(『ZUU online』6月28日)

<米投資銀行ゴールドマン・サックスのロイド・ブランクファイン最高経営責任者(CEO)は、英国の欧州連合(EU)からの離脱決定で、英拠点の一部機能の移転も選択肢として欧州戦略を検討する意向を示した。>(日本経済新聞電子版 6月28日)

 英国からの資金流出は奔流と化し、すでに英国に投資した企業もそろって「損切り」(被害が大きくならないうちに損失を計上して英国から撤退)を検討している今……。

 日本のジャーナリストがまったく触れない大問題が存在する。

 日立製作所。英国に原発を建設するためだけに設立された企業「ホライズン」買収。買収金額、約939億円!

 英国に対し、最も巨額で、かつ、最も「望み薄」な投資を行ったのは誰だ!?

 経済記者はなぜ、日立製作所を取材しないのか?

「英原発への投資の見直しはあるのか?」と。

 東芝。英国に原発を建設するためだけに設立された企業「ニュージェネレーション」買収。買収金額、176億6300万円! 2015年7月。ニュージェネレーションは原発用地取得の契約を交わしたが、その金額を明らかにしていない。

 なぜ、東芝の株主総会で以下の質問が出なかったのか?

「英国原発への先行投資総額を明らかにせよ!」

「それは回収可能な投資なのか?」

「東芝製原発AP1000は英国での建設を禁止されている。認可が下りるのはいつなのか?」

「6・23」前、東芝は何をやっていたのか?

<東芝の英原発資金確保に懸念、日本からの肩代わり出資探る>(ロイター 2015年12月10日)

 粉飾決算で英原発先行投資の金がなくなった東芝は、金融機関、機関投資家に泣きついていた。

「英原発にお金を貸してください」

 実際に動いた人は誰だった?

<東芝は英金融大手HSBC><をアドバイザーとし>

 誰よりも素早く英国から逃げ出したHSBCなのである。

<日本国内の生損保や農林中央金庫、日本政策投資銀行、国際協力銀行、各種年金基金など同プロジェクトへの投融資を幅広く打診している。>

 逃げたHSBCが頭を下げても説得力ゼロ……てゆーか、「はあ?」。

 腹を抱えて大笑いされるだけだろう。

「6・23ショック」は「東芝ショック」でもあるのだ。

Photo

 東芝がどれくらいの金額を借りようとしているのか、報道したのは外国メディアだけだ。日本のジャーナリストは誰も書かない。

<東芝にとってこの負担が課題となりそうなのが、英北西部ムーアサイドでの原発建設プロジェクトだ。>

<同案件で東芝は現地の発電会社に6割を出資。3基で3兆円ともされる建設資金を賄うためには「東芝は3000億円近い資金負担をする必要がある」(関係筋)。このため東芝は昨年末、日本国内の機関投資家に投融資を打診した。>

<投資の最終決定は2018年を想定しているが、国内機関投資家からの資金協力は楽観できるような状況にはないという。>(ロイター 6月23日)

 3000億円!?

 この記事が全世界に配信されたまさにその日、「6・23ショック」が起きた。

 EUから離脱する英国の原発のために、3000億円貸してほしい?

 人類の誰が首を縦に振る?

 

 なぜ、日本のジャーナリストは、英国への原発輸出について何も書かないのか?

 ヒントになる記事がこれだ。

<安全配慮が支援要件 原発輸出で指針 国際協力銀など>(日本経済新聞 1月9日)

<政府系金融機関の国際協力銀行(JBIC)と日本貿易保険(NEXI)は、原子力発電所の海外輸出に資金支援する際の指針をつくる。>

 気をつけろ!

 安倍晋三政権は、私たちの血税を英国原発資金に回そうとしているのだ。誰にもわからぬよう、こっそりと。

<JBICとNEXIに加え、三菱重工業や日立製作所、経済産業省などで構成する専門会合が2016年春に「情報公開指針」(仮称)をまとめる。>

 専門会合? これぞまさに密室の談合だ。

<事故時の被害が甚大な原発の立地選定には周辺住民への配慮が要る。計画策定から完成までの期間も長く、事業主体の重電大手は政府系金融機関の支援を仰ぐケースが多い。JBICは融資、NEXIは損失補填の保険で欧米やアジアへの原発輸出を後押ししてきた。>

 JBICを監視せよ!

 

 ヒントその2。

「3・11」直後の2011年6月7日。JBICは大規模な組織改変を行い、「原子力・新エネルギー部」を創設した。

「新エネルギー」よりも「原子力」が前。十数万人が家、故郷を失い、さまよっているさなか、「原発を輸出するぞ」という、なんともあからさまな宣言である。ところが……。

 2015年7月。JBICは、組織図から「原子力」の3文字を消した。

「原子力・新エネルギー部」→「新エネルギー第1部」。

 国が「こっそりやろう」としているので、日本のジャーナリストも本当のことを書かない。

 

 ここまで読んで「あれ?」と思った読者もいると思う。

 原発メーカー、経産省、JBIC、NEXIの密室の談合「専門会合」に東芝の名前がない。

 最も明確に「原発輸出」を打ち出している東芝が、なぜ?

「原発で大損した東芝が、なんで原発を事業の柱にして“再出発”できるの?」

 この疑問に誰か答えてほしい。説明できるとしたら……。

「原発推進は国策だから、失敗しても国が東芝を助けてくれる」

 これしかない。国策の2文字しかないはずだが……。

 東芝は国際協力銀行に「金を貸してくれ」と泣きついたが、断られた。

 東芝は国からも見放された。

 

 EUを離脱した英国にさらなる投資?

 しかも、世界中で閉鎖が決まり、未来のない原発に?

 そんなことをしたら全人類から笑われる。

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