東芝、日立製作所の「英国への原発輸出」は破綻する!「売ってくれ」と言う英国人はひとりもいない!これは「事業」「ビジネス」と呼べるものなのか!?
東芝、日立製作所が進める「英国への原発輸出」は、巨大な詐欺事件に発展する可能性を秘めている。
そもそも、「これはビジネスなのか?」という根本的な疑問がある。
輸出の第一歩は、政府、企業、投資家、大金持ちの「売ってくれ」という声である。需要、お願い、注文がなければ何も始まらない。
福島第一原発1号機は、東京電力と日本政府が、米国ゼネラル・エレクトリックに「売ってくれ」と言ったから、米国が輸出した。日本は輸入した。
ところが、日本企業に対し「原発を売ってくれ」と言った英国企業はない。ただの1社も存在しないのだ。
2012年。日立製作所と東芝は、「英国の原子力企業」ホライズン・ニュークリアパワー社の買収に乗り出した。しかし、ホライズンの持ち主は英国人ではない。
E.ON(ドイツ)50%出資。RWE(ドイツ)50%出資。
ホライズンは、「原発を建設すため」だけに2008年7月に設立された。「出来立てほやほや」で「実績ゼロ」「儲かったことがない」ドイツ企業である。
2011年3月。東芝製原発、日立製原発が立て続けに爆発した。
ドイツのメルケル首相は、すぐさま、脱原発政策へと舵を切った。
「もはや原子力発電に未来はない」
英国に原発を造ろうとしていたドイツ人は逃げ出した。ホライズンは売りに出された。
日立製作所は、「未来のない」会社、ホライズン買収に6億7000万ポンド、約1034億9363万円(!!)を差し出した。
ドイツ人もびっくり!!
「日立の買収額は高すぎる」として東芝は降りた。
買収の理由は、誰が聞いても奇妙なものだった。
「発電所を建設する場がほしかった」(羽生正治・日立製作所専務)
日立のプレスリリースはさらに奇妙だ。
<本買収により日立は、英国のアングルシー島ウィルファおよびサイスグロスターシャー州オールドベリーにある2か所の用地を所有することになり>(2012年11月26日)
土地取引か!? 島とド田舎の土地を買うために1000億円以上を出した!?
<ホライズン社はそれぞれの施設に1,300MW級の原子力発電所を今後2~3基ずつ建設する予定です。>
つまり、日立は英国の電力会社になる?
そもそも、英国の原子力規制当局は、日立の原発を承認していない。
「英国に日立の原発を作ってはいけない」
そう言っているのだ。
土地だけ買ってどうすんの?
土地さえ押さえれば、原発を建設できるの?
「原発を建設できたとしても、1000億円の投資はありえない」との声に日立は、言い訳を繰り返している。
「本当の買収金額は2600万ポンド少ない6億4400万ポンド」
「原子力発電事業をやるわけではない」
じゃあ、誰が原発を管理、運営していくの?
「パートナーはこれから探す」
……腰が抜けた。
「政府系金融機関などに出資を募り、出資比率を50%以下に引き下げたい」
政府系金融機関?
日立はこんな皮算用をしていた。
「安倍晋三や経産官僚に頼めば、英国原発に日本人の血税を回してくれる」
甘えるのもいい加減にしろ!!
国際協力銀行など政府系金融機関が「英国への原発輸出に融資する」という話は聞いたことがない。
<「本当はホライズンが欲しかった」。そう東芝の関係者はささやく。>(ビジネス・ジャーナル 2014年2月10日)
買収合戦に敗れた東芝は、「英国の原子力企業」ニュージェネレーション(ニュージェン)の株式60%を取得して買収した。
ホライズンの原発は沸騰水型(BWR)。ニュージェンは加圧水型(PWR)。
「純東芝製BWR」初の輸出となるはずだった米国サウス・テキサス・プロジェクト原発新設計画は、暗礁に乗り上げている。頓挫したまま。
ゆえに東芝は英国でも「純東芝製BWR」で勝負したかったのだ。巻き返しを図りたかった。
これが最初のつまづき。第一の敗北。
仕方なく、子会社ウェスチングハウス(WEC)にニュージェンを買収させた。
10年後、20年後に「莫大な現金が振り込まれることを夢見て」まず、大金を払う。やっていることは日立と同じだが、東芝のビジネスは日立より何倍も危険だ。
自己資本比率37・3%(2015年3月期)の日立にはお金の余裕があるが、自己資本比率が一桁に落ち込んだ東芝には余裕がまったくない。もちろん、それが最大のリスクだが……。
それ以前に問題なのは、WECが「ウソつき」「詐欺の常習犯」だということだ。
(つづく)
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