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2015年6月 8日 (月)

港湾外の海水とトリチウム「過去最高値を検出したから今後は調べない」東電

 恐れていた事態が現実となった。

 汚染水がついに「シルトフェンス」を越えたのだ。

 シルトフェンスとは、水中に張るカーテンで、汚れた粒子(泥など)を堰止めるためのもの。

 シルトフェンス内はもちろんのこと、シルトフェンス外のサンプリングポイント「港湾中央」の海水汚染濃度が急上昇した。

 5月13日。全ベータ17ベクレル/L→

 5月28日。全ベータ190ベクレル/L!

 当然、「港湾外」のサンプリングポイントでも「過去最高値」が記録された。

 しかし、東電は頑としてこう言い張る。

<港湾口、および外洋での放射能濃度に有為な変動がないことから、影響は港湾内にとどまっていると考えられる。>(東電資料 6月1日)

 この説明に、ともに原発を推進する「原子力ムラ」の学者も噛みついた。

「これは港湾の外、外洋での測定結果で、影響がないということなのですけれども、ただ、あまりにも測定の間隔が広いことと、それから、漏えいが起きた後の測定点が2つしかないのですね、それぞれの場所で。普段は4日か5日に1回位測っているということだと思うのですけれども、明らかに流出が起きた後、 ここだと5月30日と6月1日に2回測っただけですね。少なくとも、外へ出たかもしれない ということがあった場合は、もうちょっと頻繁に、あるいはもう少し測定点を増やして、 外洋への影響がないことをきちんと確認すべきではないか」(石渡明委員 原子力規制委員会 6月3日)

 今回の事件に対する東電の対応はただひとつ。

「港湾外」の海水は調べない、である。

 石渡委員の「ごもっとも」な指摘から4日がたつが、東電は「港湾外」データをひとつも公表していない。

「たった2回測っただけ」の数値がこれだ。

 5月30日。「港湾外」「港湾口東側」の全ベータ18ベクレル/L! 過去最高値!

 過去最高値を記録したんだから、普通なら「監視を強化」するはず。少なくとも「継続して監視する」でなければおかしい。

 この数字を見た東電は調べるのをやめた。

 あるいは、「偉い人」「上位の者」からの指令があった。

「安倍晋三の国際公約を守るために数値は出すな」

 2013年9月7日。ブエノスアイレス。IOC総会。

「汚染水の影響は0・3平方キロの港湾内に完全にブロックされている」(安倍晋三)

 

 6月1日にも過去最高値が軒並み記録されている。

「3・4号機取水口間」全ベータ1200ベクレル/L!

「3・4号機取水口間」トリチウム3200ベクレル/L!

「4号機スクリーン」全ベータ1200ベクレル/L!

「4号機スクリーン」トリチウム3100ベクレル/L!

「1~4号機取水口内南側」全ベータ490ベクレル/L!

「1~4号機取水口内南側」トリチウム1200ベクレル/L!

 すべて「港湾内」「シルトフェンス内」の数値だが、注目してほしいのはトリチウムである。

 6月1日を最後に、東電はトリチウムを「測定対象外」にしてしまった!

 毎日、海水は採取するが、「トリチウムは調べない」ということだ。

 今回の事故の直後、東電は3回、トリチウムの値を調べている。

 5月29日、30日。一日置いて6月1日。

 これは明らかに「過去最高値を記録したから、調べない」ということだ。

「監視を強化」とは真逆の態度。およそ人間のやることとは思えない。

 トリチウムは水と同じように生物に吸収される。

 人間の子どもの体の70%は水である。

「たんぽぽ舎」の山崎久隆さんによれば、東電福島第一原発敷地内のトリチウム総量は1000兆ベクレル!

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