廣瀬直己・東電社長「二度と汚染水を海に出さない」80分後「今日、汚染水を海に放出する」全漁連への説明 こんな裏切りがあるか!?http://www.mag2.com/m/0001577514.html
「汚染水流出により福島では魚を獲ることができなくなった」
私を含め、日本人はぼんやりとそう思っているはず。
しかし、実情はまったく逆だ。
「3・11」から4年目の区切りを迎える直前の出来事である。
2015年3月6日。相馬双葉漁協は苦渋の決断を下した。
「来週から始まる予定だったコウナゴ漁を当面先送りする」
漁協、船主、漁民たちが長い議論を重ねた末の結論だった。
今野智光・原釜小型船主会会長は理由を次のように述べている。
<東電は事実を1年以上も公表していなかった。いったん漁を先延ばしすれば再開するタイミングが難しくなる、という意見も出たが、東電に対する抗議の意思表示でもある。>(寺島英哉『新潮社フォーサイト』3月23日)
抗議?
全国へと配送されていた人気ブランド「そうま小女子」は、2013年春に復活していた。調査と福島県の委員会からゴーサインが出たのは2年前なのだ。
<先延ばしの間に徹底したモニタリング調査を重ねて、消費者に安全を伝えなくては>
福島の漁民が「漁をさせてくれ」と懇願したのではない。国も県も東電も「コウナゴを獲ってください」と懇願しているのに漁民たちが拒否。これは事実上の「ストライキ」なのだ。
「もう、がまんがならねえ」ということだ。
「国、県、東電が出してくるデータは信用しない」
「自分たちで調査をして、お客さんの信用を取り戻していく」
2月24日。一般排水路の汚染について増田尚宏・東電廃炉カンパニープレジデントは記者会見でこう言い放っている。
「皆さんが欲しがっている情報とは思わなかった」
増田よ! 福島の漁民の前でもそう言えるのか!?
この国の海の民に福音はない。
「取扱い厳重注意」と書かれた事故調査委員会(政府事故調)の文書がある。
そこには委員会局員が大森敏弘・全漁連漁政部長から「聴取」した内容が書かれている。
時系列でまとめるとこうなる。
2011年4月2日。東電福島第一原発から高濃度汚染水が流出。全漁連は東電に説明を要請した。
4月4日13時頃。東電、電事連が全漁連で説明(メンバーの名前は廣瀬直己常務以外、全員黒塗り)。
「二度と汚染水を流出させないようにする」と東電が約束。
40分の会議を終えて大森部長は、要請のため農林水産省に向かった。
同日15時過ぎ。大森部長の携帯電話が鳴った。出ると先ほど会ったばかりの廣瀬常務で、とんでもないことを言い出した。
「先ほどの説明の中にはありませんでしたが、急きょ、低濃度汚染水を海洋放出することになりました。これは決定事項です」
わずか80分後の豹変! こんな裏切りがあるか!?
同日17時9分。福島県漁連に届いたのは同じ内容のファックスが一枚きりだった。
同日19時過ぎ。最大で放射性ヨウ素131が告示濃度限度の500倍の「低濃度汚染水」1万トン以上が海に放出された。
翌4月5日。全漁連は東電に連絡した。
「抗議文を渡すので全漁連に来るように」
東電はそれを拒否した。
「本店に政府との統合対策本部が設置されており、本店を出られない状況だ」
全漁連が東電本店に乗り込むと、対応した勝俣恒久会長がこう言いつくろった。
「昨日13時の時点では、廣瀬常務は海洋放出の実施について、まったく知らなかったらしい」
ウソつけ!!
この時点で東電と漁民の関係は崩壊した。
「東電は敵だ」
そう考えない漁師がどこにいるだろうか?
この事件を受け、全漁連は東電に重ねて要請した。
「全漁連と福島県漁連に、不定期でも情報提供をするように」
私はほぼ毎日、東電HPを開いているが、漁民に対する言葉を見たことは一度もない。
「福島の人々は黙らされている」
「東北人は我慢強い」
これもまた「国家=資本」が作り出したウソ、イリュージョンだ。
もはやお忘れだろう。2011年8月12日。「福島県農林漁業者総決起大会」が開催された。福島県だけではなく避難先から駆けつけた2500名が日比谷野外音楽堂を埋め尽くした。
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