「JR総連は殺人を行っている団体」安倍晋三のウソ 革マル派は50年前に鉄道労組を妨害、大喧嘩していた!http://www.mag2.com/m/0001577514.html
安倍晋三は突如、逆ギレした。
10月30日、衆院予算委員会で枝野幸男に「政治とカネ」について質問されたときのこと。
「枝野さん、あんたこそ、政治とカネの問題が発覚したばかりじゃないの?」
私もそう思うが、安倍晋三が言い出したのはそれじゃなかった。
「殺人や強盗や窃盗や盗聴を行った革マル派活動家がいますね」
革マル派?
「その革マル派活動家が影響力を行使し得る、指導的立場に浸透しているとみられるJR総連、JR東(労組)から、(当時の枝野大臣は)約800万円の献金を受けていた」
今の政治状況をどんな言葉で表現すべきなのか?
「これは殺人を行っている団体でありますから、そういう団体が影響力を行使している。これは由々しき問題じゃないですか?」
唖然とした。
虚偽を元にした「言いがかり」なのだから、安倍晋三の発言の方が大問題である。
「またしても故人に対するヘイトスピーチ、冒涜が蒸し返された」
そう思った私は近所の図書館を検索した。
『松崎明秘録』(松崎明 宮崎学 同時代社)在庫
松崎明 元革マル派副議長 元JR東労組委員長 元JR総連中央執行委員長
安倍発言に根拠があるとしたらこの人の経歴以外考えられない。
故人を人殺しと断定する大問題発言から4日が過ぎてもこの本を借りてみようと思った人は東京都豊島区にはいない。
安倍晋三は、おそらく、こう考えた。
「バカな国民は本を読んで調べたりしないから言ってしまえ」
ネットでは安倍発言を絶賛する声と革マル派の内ゲバ事件を列挙する書き込みがあふれ出てきたが、驚くべきは、数あるJRの労働組合からの反論がまったくないことである。
これは「歴史を歪曲し右傾化する日本」の問題ではない。「歴史をなかったことにする」左翼、労働運動の問題なのだ。
当然、枝野本人は反論したが……。
「連合加盟の産別単組から献金を合法的に受け取ったことについて、なんら批判をされる筋合いはない」
「与党の立場にある方の中にも、当該労働組合と私以上に親しい方がいる。その方には同じようなことをおっしゃるのか、とお聞きしたい。これこそ誹謗中傷そのものではないか?」
……なんじゃそりゃ!?
なぜ、こう言わないの?
「献金を受け取った労働組合は『殺人を行っている団体』ではない」
図書館に歩いて行けばわかることすら言えない。
それが「ウソでウソを塗り固める」政治的言語の悲惨な現状である。
安倍晋三は「秘書がフェイスブックにアップした文章」でさらに悪質なプロパガンダを展開した。
<「 JR総連」や「JR東労組」は、民主党政権が閣議決定している答弁書において「影響力を行使し得る立場に、革マル派活動家が相当浸透している」と政府として認めている団体です。
更に革マル派は「極左暴力集団であり…殺人事件等、多数の刑事事件を引き起こしている」と政府は答弁書で明らかにしています。>
そもそもこれが真っ赤なウソ。
1998年末。公安調査庁が突如、こんなことを言い出した。
<JR東労組内部に革マル派勢力が深く浸透している。>(『内外情勢の回顧と展望』)
このまったく根拠のない公安情報を「政府として認めた」のは、自民党政権である。政権交代が起きても公安調査庁の見解はそのまま残り、民主党政権もそれを引き継いだ、というだけの話。
書いていて叫びたくなる。
「1997年からこっち、“革マル派の影響力”を感じた人がいたら出てきてほしい」
いや、それ以前の問題。
「そもそも、革マル派を見た人いる?」
1990年代以降、私は一度だけ「Z(は全学連のZ)」と書かれた白いヘルメットを目撃したが、その時の感想は、
「UFOを見た!」
そんな「影響力ゼロメートル集団」について書かれた公安の「誇大広告」を政権交替したからといっていちいち書き直す理由も必要もない。衆院予算委員会でわざわざ取り上げた安倍晋三首相が異常なのだ。
安倍晋三フェイスブックは続けて。
<繰り返しますがこの閣議決定した答弁書は民主党政権である鳩山内閣が決定したものです。
そしてなんと枝野議員は大臣として署名しています。そこで、枝野議員本人が署名し、そう認識している団体から「794万円も献金を受け取っている事は問題だ」と自民党の議員がかつて質問しました。
枝野議員はかつての、自身の政治資金に対する自民党議員の質問について、安倍総理との質疑に於いて批判的な議論を展開したので、此度の質疑において「殺人までする危険な反社会的な組織活動家と関わりがある団体から資金の供与を受けるのは問題であり、その事を糺すのは当然ではないか」と安倍総理は述べた訳です。>
数百万、数千万の日本人が安倍晋三のウソを鵜呑みにした。調べるのがめんどうだから。
正直、私もめんどくさかったのだが、調べてみると、革マル派の結成当時のエビソードは笑かしてくれるものばかりだった。
革マル派中心メンバーの小野田襄二はこう書いている。
<1958年8月の段階で革マル派に属していたのは、黒田寛一、本多延嘉、山村克、広田広、松崎明の5人だけ>(『革命的左翼という擬制』白順社)
末席の松崎明が当時を振り返って笑う。
<だから、俺、副議長なんですよね。お分かりになるでしょ、俺が唯一の労働者なんだから。ほかにいないんだから(笑)>(『松崎明秘録』)
5名中4人はプー。
<それで労金(労働金庫)から二四ヵ月返済で五万円借りてきた。その金をカンパしたんですよ。二四ヶ月、月賦で払いながらやってきた。革共同なんていっても、そういうようなちっちゃいものだったんですよ。>
毎月2000円ちょっとを返済できる男は5人中ただ一人。
当然、労働者の現実など知る由もない松崎明以外の革マル派は労働運動を妨害しまくることになる。
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