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2014年9月15日 (月)

「吉田調書」と安倍晋三の時代「大衆にはプロパガンダとスポーツとセックスの幻想だけを与えておけばいい」という支配http://www.mag2.com/m/0001577514.html

 実際の事故処理と危機管理の点では、福島第二の増田尚宏所長こそが本当のヒーローだ

 チャールズ・カストー 米国原子力規制委員会対日支援部長

(船橋洋一『カウントダウン・メルトダウン』文藝春秋社)

 

 ひとり殺せば殺人者だが、百万人を殺せばヒーローさ

 チャーリー・チャップリン

 

 ある日、英雄が現われる。

 私のいる部屋には穴が開いていて、英雄はそこからぽんと出てくる。

 行列もパレードも何もなく、英雄はぽんと出てきてにやにや笑っている。

 でも、英雄はひとりぼっちではない。

 亡くなった吉田昌郎さんの場合、従者は青山繁晴さんで、テレビという穴の中から、いきなりこう言ったので驚いた。

「吉田所長は男の中の男です」

 なんでそんなこと、言い切れるのか?

 初対面なのに。

 青山さんは「3・11」以降、初めて東電福島第一原発の敷地内に足を踏み入れたジャーナリストで……。

 あ、こう書いたら怒られる。青山さんは、元共同通信記者なのに、

「ジャーナリストの青山繁晴さんです」

 と生放送で紹介されると即座に「違います」と言う。

 自民党がクライアントの仕事をいっぱいやっているからね。

 今日も別の人物をネットで調べていて、

「自民党に呼ばれて国会で特定秘密保護法大賛成の演説をする青山繁晴」

 って動画に出くわした。この人の場合、不偏不党ってわけにはいかない。

 青山繁晴さんの仕事はウソをつくことである。

「福島はチェルノブイリには絶対ならない」

 その言葉を聞いて3年半たつのに、未だに青山さんを信用している「脱原発派」がいて、目がくらみそうになる。

 青山繁晴は巨大な権力「原子力ムラ」と闘っている?

 

 2011年3月。原子炉建屋がたて続けに爆発した。

「原因は想定を超えた津波ではない。これは人災だ」

 そんな考えが100時間もかからぬうちに日本列島に燃え広がっていった。

 日本の支配層にとっては「悪夢」以外のなにものでもない。

 立憲主義、民主主義で考えるならば、東京電力を法で裁かなければならないからである。

 困る。東電はこの国最大の「大旦那」なのだから、旦那が牢獄に入ったり、身ぐるみはがされたりしたら本当に困る。

 ずうっと先まで、死ぬまで「当てにしていたカネ」が入らなくなるから。

「支配層」と書いたが、東電のカネを当てにしているのは……って、事故直後に人数をカウントし始めて……空しいのでやめた。

 膨大。膨大な数の日本人が「大旦那」からの金を当てにして生きてきた。億万長者からドロドロ作業着の貧乏人まで。

 さて、どうしたものか?

 新聞、雑誌で「東電叩きは大間違い」と書き続けた東谷暁さんは、すごくうまい書き手だと私は思うが、「知性」に訴える「理詰め」の言葉はまったく届かなかった。

 そこで白羽の矢が立ったのが、「プロパガンダの天才」青山繁晴さんだった。

 大汚染地帯に足を踏み入れた青山さんを吉田昌郎所長は、

「よく来てくださいました。こんなところまで。こんな深いところまで」

「地獄を見た男」吉田昌郎。

「仕事に差し支えない範囲で? いや、青山さん、今日は全部見ていってください!」

 ベビーフェイスは決まった。

 じゃあ、相手は……。

 悪役はすでに決まっていた。

 東電社員が不眠不休で働く現場を視察して、仕事の邪魔をしただけではなく、事故を深刻化させた管直人である。

「私も亡くなった人を悪く言いたくありません。でも、吉田所長は本当に英雄ですか?」

 国会周辺で私が話していると、必ず返ってくる言葉。

「でも、あの人は……管直人はダメでしょ?」

 

 私たちはまんまとやりこめられている。いてこまされている。

「悪役」管直人はいまだ健在。

 ご冥福を祈りつつ書くが。

 吉田昌郎さんは「地獄で闘い、祖国を救い、戦死した英霊」となった。

 3年半も続くプロパガンダはそれだけでも驚異的だが、だから、東電幹部は誰も捕まらないんだよなあ、と思うと空しくなる。

 3年半かかってやっと「3名起訴相当」なんだから。

 時間の底が重い。どよんと淀んでいてこの国の時間は流れてくれない。

 しかし、そんななか、懸命に泳いでいる者もあり、そのひとつが朝日新聞の「調査報道」だろう。

 今も続く連載「プロメテウスの罠」。

『検証 東電テレビ会議』(朝日新聞社)。

 調査報道ではないが、『東電テレビ会議 49時間の記録』(宮崎知巳 木村英明 岩波書店)という大著をまとめたのも二人の朝日新聞記者である。

 あれ? マスゴミに干された中田潤までマスゴミを擁護するの?

 そんな声がどこからか聞こえてきたが、まあ待て。

「吉田調書」スクープが1面の朝日新聞を朝早く手に入れた理由はただひとつ。

 それが久々の「ディープスロート」調査報道であり、新聞で楽しめる大衆娯楽はこれ以外ないからだ。

 朝日新聞の存在意義は、ニューヨークタイムズを目指していること。強くなるばかりの記者クラブ制度の呪縛、「3・11」以降の情報統制下でも志は生きていた。

 ボブ・ウッドワードの『大統領の陰謀』を「ダメだ」という人、いますか?

 調査報道は、ジャーナリズムの醍醐味、大衆にとっての娯楽、支配層にとっては悪夢である。

 今回の騒動は、

「ジャーナリストは死ね!」

 ということと同時に、

「大衆に娯楽を与えるな」

 下々の者には、プロパガンダとスポーツとセックスの幻想を与えておけばいい、という支配を端的に示している。

 調査報道が集団暴行され、それを苦に自殺したのだから。

 つづきはメルマガで

http://www.mag2.com/m/0001577514.html

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