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2014年3月30日 (日)

「ウランの世界銀行」国際ウラン濃縮センターはロシアにある IAEA版のウランバンクはカザフスタンに建設予定

 プーチンの「先手」外交はすごいねえ。

 1953年。アイゼンハワーの「平和のための核」演説以来、

 米国は世界の濃縮ウランを支配下に置こうと画策してきました。

「濃縮ウランの世界銀行」(ウランバンク)を作ろうとしたのです。

「国連の管理下」とは、つまり「アメリカが仕切る」ということ。

「核兵器開発は許さない」

「核兵器材料のウランを米国によこせ」

「きっちり調べて”平和利用”に限るなら、濃縮して友好国に貸してやる」

 1957年に発足したIAEAが「ウランの世界銀行」になるはずでしたが、

 ウランはさっぱり集まりませんでした。なぜか?

 米国の提案があまりにも身勝手だから?

 それもありますが、理由はもっと簡単。カネです。

 アメリカにウラン濃縮を頼むとカネがかかりすぎるのです。

 一方、ソ連は1930年代から遠心機の技術開発を進めていました。

 ウラン濃縮技術は、ざっくり言うとふたつあります。

 アメリカの「ガス拡散方式」とソ連の「遠心分離方式」。

 ガス拡散方式は電気をむちゃくちゃ喰うのです。

 濃縮工場を運転するためには、隣にでっかい発電所を作らなければならない、

 というマンガのような技術なんですね。

 発電用の燃料を作るために発電所を作らなければならない?

 遠心分離方式は50分の1の電力でウランを濃縮できます。

 ソ連は60年代前半から遠心分離工場でウラン濃縮を開始。

 ロシアは、90年代にガス拡散工場をすべて、

 遠心分離工場へと転換させているんですね。

 米国も技術革新を目指しますが、ダメダメ。

 ガス拡散工場を動かし続けるしかなかった。

 合衆国濃縮会社(ユーゼック)破産の原因がこれです。

 そして、「米ロ新冷戦」の恐怖もここに起因します。

 2007年。プーチンは国際ウラン濃縮センターを設立します。

 2011年。IAEAは「IAEA核燃料バンク」設立のため、

 カザフスタンで現地調査を行います。

 カザフスタン!? なぜ、カザフスタン!?

(つづく)

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