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2014年2月 5日 (水)

UK論「私は、自分のこととなると、一時間前に食べた昼食のメニューさえ忘れてしまう人間ですが、依頼者のことはよう忘れんのです」宮部みゆき『火車』より

 宮部さんは宇都宮さんの事務所を訪れた時のことを『火車』に書いた。

<とにかく、ものすごくお忙しそうな先生だと思いました。『火車』にそっくり書いちゃったんですけど、机の端に目覚まし時計が置いてあって、それがブルルとなる時刻が二時に合わせてあったんです。たぶん、仮眠して、夜中に起きて仕事をするんだろう、きっとそういうふうにこの目覚ましは使われているんだなと思って。

 宇都宮 それは誤解です。遅くまでやることはありますけど、『火車』を読んだら、溝口弁護士という人物が出てきて、彼のせりふは私が話した内容と重なるんですけど、年齢が七〇歳くらいでね。(笑い)

 ――どうして多重債務問題をとりあげたんですか。

 宮部 法律事務所にいたときに、個人でも破産することがあると知ってすごく興味を持ちました。破産というのは、会社とか法人のものだと思っていましたが、住宅ローンの破産なんか身近に起こるんですね。私の親の世代か、一〇年ぐらい下かな、マイホームブームがありました。それが今はどうなっているのかなという興味もありました。クレジットカードは当時の私はつくれなかったので、身近ではなかったです。

 宇都宮 定職についていないと、なかなかつくれないですね。例えば、アナウンサーでも局アナはいいんですけど、フリーのアナウンサーはなかなかつくれない。

 宮部 名前が売れている方はいいんだろうけれども、私も本当に苦労しました。つくれなくて。(笑い)

 宇都宮 実は取材を受けるまで、宮部さんのこと全然、知らなかったんです。でも『火車』を読んですごく面白いので、それまでに出された作品は全部読ませてもらいました。その後、あれよあれよとメジャーになられた。うちの事務員を募集すると、今は朝日新聞に広告を載せるんですが、だいたい二〇〇人ぐらい応募があって、中にはやっぱり『火車』を読んで来る人も多いです。弁護士が難しい話をするより、小説とか映画とかで、いろいろ理解を広める方が圧倒的に効果があります。

 宮部 実際に前線でずっと働いていらっしゃる先生に、そう言っていただけると、本当に張り合いがあります。消費者金融の問題では、その後も様々なことがありましたが――。>

『反貧困』花伝社より

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