プーチンの北方領土「引き分け」の意味 ガスプロムが天然ガスを日本に売りつけて引き分け?
サハリンでの天然ガス開発は頓挫している。
1970年代初頭。ソ連は、外国の金で
天然ガス開発を進めようとしていた。
ロスチャイルド家の総本山、ロイヤル・ダッチ・シェル、
そして、日本の金だ。
で、開発が進むと、突然、こう言い出した。
天然ガス輸出の権利はロシアにある。
プーチンとメドベージェフはイデオロギー政治家ではない。
ロシアの国営企業、ガスプロムと一体のガス屋にすぎない。
ソ連が崩壊し、ガス屋が国家を乗っ取ったのである。
ソ連崩壊後の混乱と貧困を、
「天然ガス輸出で救ったのだ」
プーチンはそう言った。
天然ガスのパイプラインを背景に、EU、ウクライナなどに
「ガスの供給を止めるぞ!」
そう脅すことで、ロシアという「大国」を復活させたのだ、と。
2011年、情勢が大きく変わったよね。
日本で原発事故。アメリカでシェールガス革命。
天然ガスが世界のエネルギーの主役になったのはいいが、
世界各国でシェールガス田が確認され、
天然ガスの価格はアメリカ国内では暴落。
世界第2位のカタールは、「市場価格」で、
世界中に天然ガスを売るようになり、
ロシアは、天然ガスの「価格決定者」ではなくなったのです。
カタールの自由な振る舞いを前に、
ロシアもしぶしぶ天然ガス価格を値下げしました。
アメリカ、日本の同盟関係で天然ガスが、
アメリカ→日本に輸入という形になってしまうと、
ロシアは国家として立ち行かなくなります。
ロシアは、ヨーロッパと中国、インドをガスで支配しなければ、
おそらく、崩壊してしまいます。
ロシアは国ではなく、単なるガス屋ですから。
そこで、北方領土「引き分け」論が出てきたのです。
愚かな日本人がまだ、カタールからバカ高い値段で
天然ガスを買っている内に、日本に対し、
バカ高い値段での長期契約を結ぶミッションです。
日本人が「歓迎」していい話ではないでしょ?
北方領土返還は「日本人の悲願」?
そんなことを言っているのは、
55歳以上の自民党員だけです!!
金を奪われないように、警戒する必要があります!
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コメント
北方領土の返還を声高に抜かしている政党はなにも自民党だけではない。左翼と見なされがちの日本共産党でさえ「北方領土の奪回を」と言っている。
北方領土の返還で生じるメリットの最も足るものは、即ち「天然ガスの地産地消」で有利になることぐらいである。
投稿: 白田川 一 | 2012年8月13日 (月) 13時50分