1983年 インディーズの録音スタジオ
若くして亡くなった北村昌士さんについて、一度も書いてない。
スマンです。御冥福をお祈りいたします。
北村さんがいなかったら、今のわしはなかった、かもしれません。
すげえいい男だなあ。
で、彼がプロデューサーで青山だかのスタジオに入る。
まず、北村さんはわしにCDを渡した。
誰のCDだったと思う?
エコー&ザ・バニーメン!!
どういうこと?
「こんな風な音を作れば、ロックスターになれる?」
なれませんよ!!
CDは一回聴いて棚の中に埋もれた。
スタジオで、北村さんは自分の音楽を流した。
サイモン&ガーファンクルのカバー曲だった。
イル・ボーンとなんか関係ありますか!?
そんで、わしにこう聞くわけよ。
「中田が一番好きなバンドは?」
わしは即答。
「ザ・ローリング・ストーンズ!」
北村さんの美形が翳ったね。
次にスタジオに行くと、北村さんは、なんと、
『黒く塗れ!』
のCDをわしに差し出した。
カバーすれば、エコー&ザ・バニーメンのように売れるの?
振り返ると、箕輪くんの悪相にさらにいがたが現れていた。
「なんでお前らみたいなガキに100万円も投資するんだ」
北村さんの顔からそういうオーラが出ていたので、
『黒く塗れ!』練習しましたよ。
乗れるはずがない。
その頃、わしのバンドは、ブルーススケールから、
最も遠いところにぶっ飛んでいたんだから。
お倉です。北村さんの実家にテープはあるんじゃないか?
北村さんに言いたかった言葉は、ジョン・コルトレーンの
「コード? 音楽はコードではなく、モード」
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