3月12日。1号機爆発。
米軍のグローバルホーク(無人探査機)は、本国に核種のデータを送ります。
この時にはまだ、日本の新聞記者も現場にいた。
<双葉町の保育園に白い綿のようなものが降ってきた>
たしか『読売新聞』の記事です。
おそらく、原発建屋内部の保温材が飛散したのです。
強烈な被爆です。
フジテレビは<160人が被爆>とテレビで言いました。
アメリカ製、ゼネラル・エレクトリック社製の原子炉が日本人に甚大な被害を及ぼした。
日本人全員が忘れていると思います。
このとき、日本政府と米軍は何度も折衝をしていたんです。
3月14日。米原子力規制委員会のグレゴリー・ヤツコ委員長が、
「4号機の使用済み核燃料プールの水はすべてなくなっていると思う」
議会でそう証言するんです。
1号機が最もダメですぐに爆発した原子炉なのに、
「問題は4号機にあり」
ここから、情報操作が始まったのだとしたら、わしは、アメリカにまんまと騙された、ということになります。
この時点で、日本のジャーナリストは、ほぼ、現場から逃げました。
東京電力が発表する「安全デマ」をマスコミは、右から左へと書き写します。
恐いんですよ。「誤報だ」「風評被害だ」と言われるのが。
さっさと退社しろ、とわしは思います。
恐くて現場に行けない。だから、大本営発表だけを書く。
こういう態度が人間を殺します。確実に。
わしは全然金がなかったんで、現場には行けませんでした。
もちろん、物書きとして失格ですが、こうは書けたんです。
「デマだと信じたいが、こういう情報もあります」
最悪のことを考えたら、そう書けるブログは、新聞、テレビより100倍役に立ちます。
しかし、この時点で、社会的信用のないブロガーは、クソミソに叩かれます。
どうしようもない情報環境になりました。
「最悪の事態を考えて」と書き続けたら、「お前をぶん殴ってやりたいんだよ」というコメントをわしはいただきました。
一方で、「テレビはウソを言っている」ということも常識化した。
「御用学者」言説です。
実際、東京大学教授が一人もわしの取材に応えないし、マスコミから消えたんだから、テレビはウソをついたんです。
やつらを法律で裁けないか!?
わしも真剣に考えているし、そういう動きは必ず出てくるでしょう。
そんな閉塞状況で、菅直人、日本政府が出してきたのが、
大前研一です!!
「テレビが言っているのはウソです」
社会的信用がある人がネットでそう発言をする。
ヒーロー誕生?
この頃、大前研一は何度も首相官邸を訪れている。
「メルトダウンは起きている」
政府の説明、マスコミの報道を大前研一は、ネットでばっさりと否定します。
そして、すぐさまこう言ったんですよ。
「福島第一原発にカバーをかけるべきです」
「東京ドームを見てください。テントで放射能を遮断する技術は日本が世界一です」
東京ドーム級のテントに水素が溜まったら、日本壊滅の大爆発だよ!
ニュースを見てください。
最も甚大な被害が起きたのは、3号機(東芝製)なのに、
日本政府は、1号機(GE製の輸入品)にしか「カバー」をかけようとしていません。
なぜ?
自分の命が惜しいから?
アメリカに逆らったら、どうなるの?
クソのような事態(現実ではない)が、次々に生まれています。
でも、絶望しないでいきましょう。
誠実な仕事。気持ちのいい仕事がきっとこの国をきれいにします!!
最近のコメント