昨日、「おや?」と思った『読売新聞』のネット情報は、アメリカメディア『ウォールストリート・ジャーナル』でこういう記述になる。
<【ワシントン】米エネルギー省のチュー長官は1日、福島第1原発事故について日本当局は安定化に向けた努力で「前進している」と指摘した。しかし、少なくも一つの原子炉施設内の放射線量はかなりのレベルで、また別の原子炉の炉心は大部分が損傷しているとの認識を示した。
長官はクリスチャン・サイエンス・モニター紙主催の朝食会で記者団に対し、同原発について「依然重大な懸念がある」とした上で「原子炉建物では放射線量が高い。作業員が被曝するため、これが原子炉の制御作業開始を阻んでいる」と述べた。
同省の報道官は、朝食会後、長官の記者団に対する発言内容を明確にした。それによると、長官の発言は1号機の燃料棒が70%も損傷しており、2号機の燃料棒は3分の1が損傷しているとの情報に言及したものという。(長官は朝食会では、3号機での「放射線量がかなりのレベル」にあると述べていた。また「米国に提供された日本からの情報」を引用し、2号機については「炉心の70%が損傷して最も深刻なメルトダウン状態」になっていると述べていた)
長官のこの発言は、3月11日に発生した東日本大震災で被災した同原発での深刻な事故をめぐり、日本の事故対策の評価が交錯していることを反映している。一方で、長官は使用済み燃料棒については、温度測定や計算などから一時貯蔵プールには水があることが示されており、1~4号機まで「制御されているようだ」と述べた。
米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は先月、4号機の使用済み核燃料棒の一時貯蔵プールについて、水ははとんどないか、まったくないと発言していた。この評価は、使用済み核燃料棒が露出し放射性物質を放出していることを示唆するため、警戒感が広がった。NRCはその後、この評価について、「確定的ではない」データに基づいたものと認めている。
しかし長官は1日、「高級レベル」の日本の当局者と「米側の科学チーム」間で行われた協議を引用し、「1号機から4号機まですべてのプールには水があると信じられる。すべてのプールには温度測定装置があるが、水があるに違いないことを示している」と述べた。
長官によると、日本の当局者は米国の科学者とエンジニアらの支援を受け、放射性物質を含む蒸気を放出させずに原子炉を冷却する方法を模索している。
長官は「望まれるのは、安定した状態に達することだ。炉心の腐食物はエネルギーを放出するが、そのエネルギーを除去することが必要だ。最初の1週間は最も重要な時期だ。それが過ぎた現在は、緩やかな段階に入りつつある」と述べた。>
読売が強調した「4つの原子炉のプールに水がある」という情報について、チュー長官は、<「高級レベル」の日本の当局者と「米側の科学チーム」間で行われた「協議」によって「信じられる」ものになったと語っている。
つまり、日米の「高級」な「協議」によって、福島にいるアメリカ人チームが上げた情報が、覆された、ということだ。
わしの素人推理では、「隠ぺいはできない」と主張していたアメリカ側が「隠ぺいに協力する」方向へと舵を切ったのだと思う。
状況証拠。
①IAEAが「避難すべきだ」という提言を取り下げた。
②原子炉の構造を示す画像が、グーグル検索から消されている。
③NHKの番組におけるニュースの比率が、圧倒的に削減された。
④作業服から背広に着替えた枝野官房長官記者会見が生中継されなくなった。
⑤テレビ番組の原子力発電所の略図が書き換えられ、使用済み核燃料プールがタービン建屋側に移動した。
⑥略図書き換えはさすがにまずい、と思ったのか、テレビから略図自体が消えた。
⑦空間線量低下とともに原子炉敷地内の写真、映像がどんどん出てきていいはずなのに、出てこない。
⑧米軍は、地震直後から活動を続けていた。日本のテレビはそれを報道しなかったが、4月にはいって米軍関連のニュースが突如、解禁された。ちなみに、オーストラリア軍の英雄的援助は無視されている。
⑨日本政府が、公共性を理由に「東京電力を支える」と言い始めた。
⑩科学者、大学教授が、テレビのニュースから消えた。
その他、いろいろだ。
次に出てくるのは、原子炉建屋を覆い、国民から見えなくするテントの設置。
海中の放射線、放射性物質についての報道も消えるだろう。
原発敷地内の水について、プルトニウムの調査は行われていない。
原発付近の海中でプルトニウムの調査は行われてない。
福島の牛を助けに行った公務員は誰もいない。
最近のコメント