リーマン・ショック、戦争の原因を作ったのは、天才数学者たちが、「エントロピーの増大」を数式に組み込んでいなかったからなのでは?
男度胸でやる相場の世界に、天才数学者たちが入ってきた。いわゆる「クオンツ」。
彼らはまず、ブラックジャックで必勝法を編み出した。
ここが面白いよね。
カジノが対抗手段を出してきたので、彼らはウォールストリートで年収10億円を稼ぐビジネスマンとなった。
そもそも、カジノで危ない橋を渡るな、とわしは思うが。
モルガン、シティ、リーマンといった「金主」を持ったヘッジ・ファンドも、インディーズなファンドも、「絶対に利益が上げられる美しい数式」を作ったことに変わりはない。
そこから、何が起きる?
こんな危険なことが、他にある?
年利70%の利益を上げたギャンブル必勝法があれば、ファンド・マネージャーがいくら秘密主義を貫いても、エピゴーネンが出てきて、「どうやって儲けたのか?」ということを、おそらく、数式発明と同じぐらいの情熱で、研究してくるわけさ。
エピゴーネンの労力は、おそらく、数式発明の10分の1以下だ。
足跡は消せないし、エピゴーネンはそれをたどってくるから。
最初の天才は、短時間のうちに「同じ賭けに乗ってくるエピゴーネン」と同じ船に乗る。乗員はうんざりするほどどんどん増える。
これ、すなわち、エントロピーの増大である。
そこで賭けをやめるのが賢明なギャンブラーである。
やめられないのは、70%のリターンを求める大金持ちが、「昨日と同じことをしろ!」とプレッシャーをかけてくるからだ。状況は、どんどこ悪くなっているのに。
で、天才数学者は何をしたか?
なぜ、リーマンショックは起こったのか?
70%のリターンのために、借金をして、賭け金を増やしたからである。レバレッジだ。
その借金がどこまで増えるか、という数式は誰も考えなかった。
「ブラックスワン」とか、そんなものを持ち出すまでもない。ものすごく愚かな博打打ちがいるだけだ。
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