映画『ハゲタカ』はすごいよね!
映画 ハゲタカ(2枚組) [DVD] 販売元:東宝 |
アホなんじゃないでしょうか!?
テレビのヒットシリーズは、要するに、金融資本主義が崩壊していない時期に、金融の手法を使って人間をハッピーにする、というマンガのようなお話。
この時点でも、ドラマにするには活劇要素が足らないので、役者が冗談ひとつ言わず、真剣な顔芸で激突するもんだから、お笑いとしか思えない。
で、リーマンショック。
映画化の企画は、リーマンショックを想定していないわけさ。
金融資本主義が崩壊しても、シナリオライターはなんか書かなきゃいけないわけよ。
「ファンド」をヒーローとして設定して、何が書ける?
ライターの苦悩には心から同情します。
「中国共産党もろともに、腐ったアメリカを買い叩く!」
わし、茶の間でひっくり返ったね。
どういう結末?
舞台は、リーマンショック後の世界だよね。
にもかかわらず、アメリカの投資銀行のインチキ証券の仕組みは暴露されていないわけ?
インチキ証券を、鷲津(だっけ?)が売ったら、中国共産党が「ああ、あの投資銀行は詐欺をやっていたのか!?」と、初めて気づいて、ミッションをやめるの!?
無茶苦茶にもほどがある。
ジョージ・W・ブッシュが書いたシナリオなんじゃねえの、これ!?
大映『ガメラ』シリーズの末期並みだ。
でもね、わしらダメ人間にとっては、喜ばしいことじゃないか!?
5年前に成功して大金持ちになったやつが、今は腰まで水に浸かっている。
5年前にかっこいい言葉だった自分のせりふが、すべて自分に襲いかかってくる。ボコボコに殴られる。自分にノックアウトされる。
映画『ハゲタカ』も、木村剛くんも、BP社CEOも同じ過渡期に生まれたのだ。
資本主義が崩壊した、と誰も言いたくない現実にね。
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コメント
木村剛を巻き込むな。
投稿: | 2010年8月13日 (金) 00時10分