名作は非アメリカ映画にあり
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迷子の警察音楽隊 販売元:Nikkatsu =dvd= |
これは素晴しかった。
イスラエルとフランスの合作映画だが、暗喩が一杯。
何度も戦争してきたエジプトの軍服音楽隊が、イスラエルで道に迷う、という設定自体が暗喩。
イスラエルの格差社会、戦時経済体制も描かれていて、これはわしの推測だが、道に迷った軍服音楽隊が、ジプシーの血を引く女性に助けられる、というのも暗喩。
何度も繰り返されるのは、チェット・ベイカーの『マイ・ファニー・バレンタイン』。
イスラエル女性が、「私はオマー・シャリフのファン。エジプト映画をテレビで毎週観ていた」というシーンもグッとくる。
リスペクトがあるから。
傲慢、誇りが高すぎる音楽隊隊長の「人間には魂が必要だ」というセリフも泣けるねえ。
無音の指揮、というシーンは我らが黒澤明へのリスペクトだろう。
これからは、ハリウッドが映画を作れなくなる。
わしの夢は、本で一発当てて、まず、エジプトに行き、世界を巡り、非欧米のコメディ映画レンタルショップを作ること。
北朝鮮映画もじっくり観てみたいなあ。
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