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2007年11月 7日 (水)

何も起こらない恐怖

 バブル崩壊を思い出したくて、1990年1月から日本経済新聞縮刷版をめくってみた。

 日経平均株価のピークは1989年の大納会で、大発会は円安、債権安、株安である。

 歴史的に見れば、これがバブルの崩壊である。

 しかし、そこからページをめくると、まるでホラー小説であった。

 株価の長期展望は、「4万円越えは当然」という論調。

 しかし、株価は300円下落、のくり返しである。ジリジリ下げる。

 経済ジャーナリストが、問題にしているのは、相変わらず「狂乱地価」。地価が上がりすぎて人心は荒廃している、という論調である。

 マンションは首都圏平均で6000万円台になって、先高感から需要は根強い。

<招かれざるマンション 湯の町 熱海「もう結構」>という見出しは2月19日。

「最後のババ」を引かされた日本人は一体何人?

 バブルは崩壊しているのに、見出しは景気のいい話ばっかりだ。

 日銀の情勢判断。景気、来年度も拡大基調。

 失業率2・1%。求人倍率1・25倍。

<人不足経済>がコラムで連載されていて、中小企業の親父が「月給45万円でも人が集まらない」と嘆く。

 民間設備投資21%増。

 キャノン経常益10%。コンビニ最高益続く。トヨタ5年ぶり経常最高益。

 バブル崩壊は、日銀が金利を引き上げたことで引き起こされた、というのが通説だが、日米の金利差がなくなってもなお、「日本勢」と呼ばれた投資家たちは、米国債を全体の3割も落札している。例年通り。

 一方、ウォール街はしたたかで、1月17日にソロモン・ブラザースが日経平均プットワラントを上場。これが売れに売れた、ってことは、アメリカ人投資家は、日本株暴落に賭けていた。

 私が最も「怖い」と思ったのは、1990年冒頭が、17年後、つまり今の状況と生き写しだということだ。

 まず、衆参ねじれ現象。おたかさんブーム、マドンナ旋風で「山が動き」、小沢一郎幹事長率いる自民党は、年明け早々の解散総選挙を余儀なくなされた。争点は消費税。

 長崎市長が銃撃された。

 原油高、物価高、インフレが懸念された。

 現在のサブプライムローン問題と対応するのは、アメリカの貯蓄機関、S&Lの相次ぐ破綻である。

 リース、ノンバンク系最大手、ドレクセルが倒産。

 前の年、読売ジャイアンツが優勝。

 期待の力士、竜興山が謎の死。

 亀田家が究極の手本としたマイク・タイソンが東京ドームでKO負け。

 選挙戦のさなか、小沢一郎の兄貴分、金丸信は、「挙国一致の大連立内閣を」と演説した。

 読んでいて恐くなった。

 ひとつは、完全に床が抜けているのに、空中に浮揚しながら「まだ誰かが買ってくれるだろう」と信じ、ロシアンルーレットを続けた人々ある。簡単に言えば、投機目的で熱海のリゾートマンションを法外な値段で買った人のその後。

 もうひとつは、17年前の記事なのに、全然、懐かしくない、ということだ。

 ソ連がまだあって、ゴルバチョフの言動に全世界の人が注目している。野茂英雄はルーキー。1億6千万の球界最高年俸を得たのは落合博満である。

 なのに、全然、懐かしくない。

 この17年間、日本はまったく進歩しなかった、ということにならないか。

 あれから、私が新たに手に入れたのは、パソコンと携帯電話だけである。

2007年11月は、1990年1月とそっくりである。

 もちろん、2007年11月に月給45万円の力仕事を蹴る日本人はいないけど。

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私はたぶん、「ニート」です・・・ 「このニートめ!社会に出て働け!」って思った人には謝っておきます 「すみません・・・」 お気に召されなかったら、すぐこのページを閉じてかまいません 心広い方は、是非先を読んでください・・・ さて、私は 月に20万円稼いでいるので、働きに出るのは毎月わずかです ぁ!もちろん、外出はしてるので「ひきこもり」ではないです・・・ TSUTAYAとかに、音楽CDを借りたり。 ファミレスよって ... [続きを読む]

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