「労働主体」って? 内田樹さん
すべての電力会社の社員が、ものすごくいい給料をもらいながら、4518のウソをついていた。
沖縄戦の集団自決は、「自発的自決だ」(変な日本語)とする教科書の書き換え。
カミサンのように、半分ぐらいは中南米に逃げ出したくなる昨今だが、気になる文章を見つけたのよ。
『月刊現代』5月号の「目覚めよ団塊! 7%の勇者が日本を救う」(内田樹)。
それによると、団塊の世代は、家事手伝いなどで社会にコミットし、自己を確立した「労働主体」人格で、教育、労働からの逃避を続ける若者は「消費主体」としてしか社会にコミットできなかったからだとか、云々。
ちょっと待ってよ。内田さんが自分で書いているように、「労働主体」たる団塊の世代は、バブル期に史上最強の「消費主体」となって、私ら、少し下の世代から「ドント・トラスト・オーバー・サーティー」と言われたんじゃないの。
180度変わる「主体」って、「主体」なの?
「労働主体」だから、ウソはつかない?
そんなわきゃない。電力会社、日興コーディアル、その他いろいろでカメラの前、頭さげてんのは、全員、団塊の世代じゃないの。はじめは、就職氷河期世代の平社員に責任を押し付けたりしてさ。
変節、言行不一致、「転向」(ってかっこよく言ったりして)、欺瞞、ウソ……それらが白日の下に晒されて、若いやつらが同じことをやると思うか?
ずっと貧しいパンクスとして言わせてもらえば、団塊の世代は、「道徳」を完膚なきなまでにぶっ壊しておいて、「道徳」は必要だ、と言っているに過ぎないんだよ。壊したおもちゃが恋しいだけなの。
ヒッピー、フラワー、ロック、反逆、反戦、フリーセックス、ドラッグで資本主義はボロボロになった。資本主義を打倒しようとした「労働主体」が、ボロボロになった資本主義の一番臭い、醜悪な道を大手を振って行進した。
誰も真似しないでしょ。
ドロップアウト、って団塊の世代も言ってたじゃない?
「消費主体」(100年前から日本人はみんなそうだ)だから、ドロップアウトするのではない。
少なくとも私は「労働主体」たる日本人に会ったことがない。「労働主体」なんて言いたがるのは、単なる「言説主体」だ。つまり、口先。今でも家の手伝いをしている子どもはいるよ。
「消費主体」と呼べるほど、札びら切れる日本人が何割いると言うのか?
そういえば「まじめにやるやつぁごくろうさん」と言った人も死んだな。
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コメント
中山9.10.13.14
阪神1.4.7.10.
福島10.13.15.16
久しぶりにパーッといきますか
投稿: お花見レイモン | 2007年4月 1日 (日) 10時23分