オーメン!!
![]() |
![]() |
オーメン666 販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン |
評判は最悪だけど、わしが存分に楽しんだのは、オリジナルの内容をすっかり忘れていたせいだろう(ツタヤの半額の日に借りたしな)。ここ1年で見たホラー映画では一番、ノレた。
私がオリジナルを見た高校生当時、キリスト教原理主義なんて、なーんも知らなかったもんな。あれから30年、私は「キリスト教原理主義者にこんな映画見せてええんかい!?」とハラハラしながら見た。
鵜呑みにするやんか!?
いや、違うな。30年前も多分、アメリカ人の多くは鵜呑みにしてのめりこみ、この物語を大ヒットさせたのだろう。
そういえば、スティーブン・キングの『キャリー』も恐怖の源泉はキリスト教原理主義者の母親だった。この映画でも聖職者は、恐怖を運んでくる存在として描かれている。
アメリカ人は実は、キリスト教信者が一番恐いのである。悪魔やアンチ・クライストじゃなくてね。それは同じなのだが……。
30年前の「衝撃のラスト!」は、リメイク版では「なんでそのままやねん!?」というブーイングを浴びることになる。
70年代は、「悪魔」=「軍需産業に牛耳られた政府」だったが、今のキリスト教原理主義者は、「アルマゲドンを闘える権力」として共和党政権を選んだ。
ここでも思想は真逆になっている。
大げさに言えば、イラク戦争を支持した日本人を含め、わしらは、「悪魔」「悪」をはっきり定義できない。
ラストに登場する大統領は、監督が顔をあえて見せないのではなく、今の世界では、一体誰なのかさっぱりわからない。共和党でも民主党でもない。
困ったもんだが、ほぼ無神論者の「実家神道」「心情大乗仏教」の私としては、おもろいことになってきた、と思えなくもない。
混乱しろ。わしも混乱する。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
今話題の川嶋じゅんお宝画像あります(o^∇^o)ノ
投稿: トオル | 2006年11月 8日 (水) 12時35分