煮詰まってるぜ、さらに
単行本の追い込みで煮詰まって、極限煮詰まって、そこを抜けると、なんだか、すべての人が愛しくなってくるのはなぜ。
コンビニのねえちゃんもレンタル屋のにいちゃんもたこ焼き屋の中国人のねえちゃんも、みんな愛しい。愛しいけど、わしの口数は少ない。疲れてるから。
で、酒食らって、寝るまでのひととき、このビデオを見ることにした。今日、サッカーやってないんで。
おっと、アフィリにないんだな、『ガメラ対深海怪獣ジグラ』。
いやあ、正解。見事に脳みそのしわ伸びた。
まず、宇宙人がUFOに乗ってやってきて、二組の親子の乗った小型ボートを拉致。
目的は、ジグラ星人が地球よりはるかに優れた科学力をもっていることの証人になってもらうため。大映的には、ガメラは子どもの味方だから、子どもは社是として紛れ込む。
今から、東京にマグニチュード13の地震を起こします。
ジグラは宣言。
キ〇ガイ、やめろ、とか親は言うが、
私はキ〇ガイではありません、とジグラ。
あっさりと東京壊滅。
しかし、二組の親子、子どものとんちでUFOから脱出。
ガメラ飛ぶ。唐突に。
子ども喜ぶ。「ガメラは子どもの味方なんだよ」……って誰が決めた?
あとは「あの二人の子どもを抹殺せよ。二人は我々の秘密を知りすぎた」というジグラの指令でミニスカートの大映女優がパンツ丸出しで、「坊や、待ってェ」と大奮闘。ジグラは大地震で東京を壊滅したのに、二人のガキを捕まえることもできねえ。
ガメラUFOを破壊。ジグラ姿を現す……のだが、魚だ。ガメラが陸に上げるとぴちぴちしているのみ。
突如、足が生え、着ぐるみになるジグラ。
置いてきぼりのわし。
もういいよね。省略。また省略。
日本の怪獣映画を観ていて、わしが最も驚愕するのは、対戦相手の怪獣が「石」でやられることである。
キングギドラは銀河系のすべての文明を滅亡させたのち、地球に飛来するが、ゴジラが石を投げると、キャーンゆうて宇宙に帰る。犬だ。雑種だ。
人間はいつも原爆投下を検討するが、石でいいのなら、ダイナマイト仕掛けて崖崩れを起こせばいいと思う。
ガメラシリーズは、もっと破壊的で、ガメラが石を投げる、信じられない軌道のスライダーとなって(ガメラの手は稼動領域が狭いし、石には釣り糸がついてるから)、石はジグラの尖った顔に突き刺さる。石の重みでもって前のめりに倒れるジグラ。倒れたら、また魚に戻ってぴちぴちするのみ。
また石を手にするガメラ。ぴちぴちしているジグラの背びれに石を当てると……なぜか、妙なるメロディーが……。
いかすぞ、ガメラ、いかすぞ、ガメラ……。
ああ、正解! 煮詰まったとき借りる映画はこれが正解!
ガメラ、火炎放射だ!
ジグラ、なすすべもなく、焼き魚。
九死に一生を得た子ども、コカコーラのビンを砂浜に捨て疾走。「ガメラー!!」
ガメラ、後ろ足だけ引っ込め、そこから火を出し去る(体の仕組みがわからん)。
親、子どもを諭す。
「ジグラは地球の美しい海を求めてやってきて死んだんだ。海を汚していけないよ」
マグニチュード13の大地震に見舞われた東京都民は、ほったらかしかい!? そもそも、地球から340光年離れたところからやってきた宇宙人が地球と同じ「マグニチュード」という単位を使っているのはなぜ!?
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